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重度の喘息発作を緩和する新治療法とは?

今年4月から保険適用になった喘息新治療法「気管支サーモプラスティ療法」

 塚越小枝子=フリーライター

この7月より、国内初の喘息治療医療機器「アレア気管支サーモプラスティシステム」の国内での医療機関向けの本格的販売がボストン・サイエンティフィック ジャパンより開始された。この機器を用いた「気管支サーモプラスティ療法(BT=Bronchial Thermoplasty)」は、薬だけで症状をコントロールできない喘息患者のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)向上に貢献することが期待される。

薬で発作を抑えられない 成人の重症喘息患者に光明

2011年頃から世界各国で導入が進み、日本でも今年4月より保険適用になった喘息の治療法とは?(©comkar av-123rf)
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 喘息は、気道が慢性的な炎症により過敏になる疾患。ダニ、ペット、タバコの煙、香水、冷気などが刺激になりアレルギー反応を起こし、「ゼイゼイ」「ヒューヒュー」という音が出て呼吸が苦しくなる。

 「特に夜間に症状が出て眠れない、運動を避けざるを得ないなど日常生活に多くの制限が生じ、発作の苦しさがなかなか他人に理解されにくいつらさもあります」と国立病院機構東京病院院長・大田健氏は言う。

 喘息は呼吸器疾患の中でも有病率の高い疾患で、国内で100万人以上が通院治療している。現在は喘息を根治させる治療法はなく、症状をコントロールする薬物療法が主体。しかし、実際には薬物療法だけでは症状をコントロールできない患者も少なくない。また、症状がなくても常に気道には炎症があり、何らかのきっかけで症状を起こしやすい不安定な状態の人も少なくないという。

 「中には吸入薬をうまく吸えない人や、指導通りに薬をとらず自己判断でやめてしまう人もいます」と、近畿大学医学部内科学教室教授・東田有智氏は、現状の治療にも課題があり、新しい治療オプションが必要とされてきたことを指摘する。

 複数の薬剤を用いても発作を抑えられない、18歳以上の喘息患者の新しい治療の選択肢が「気管支サーモプラスティ療法(BT=Bronchial Thermoplasty)」だ。約4万8000人が対象になると見られる。

気管支鏡を用いて気管支壁を加温する

図1
気管支壁を加温しているところ。ボストン・サイエンティフィック ジャパン パンフレットより
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 BTは、気管支鏡を用いて細いカテーテルを挿入し、気管支壁を65℃で加温して(図1)、喘息患者特有の厚くなった気道平滑筋を健常量に近づける(図2)ことで、気道の反応性を抑えて発作を起きにくくし、QOLを向上させることを目的とする治療法。薬物治療を補う治療法と位置づけられる。

 1回の治療は1~2泊の短期入院をして約1時間を目安に行われ、それぞれ3週間を空けて計3回実施される。

 治療後には一時的に症状の悪化が見られることもあるが、適切な処置をすれば通常1週間程度で治まるという。

 治療後も、自己判断で薬を調整せず、医師の指導を守って症状を管理していく。

図2
喘息患者の気道平滑筋(中央)は健常者(左)に比べ厚くなっているが、気管支壁を65℃で加温することで健常量に近づける(右)。ボストン・サイエンティフィック ジャパン パンフレットより
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