日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > からだケア  > トピックス  > しつこい疲れは副腎疲労? 副腎を元気にする食事法  > 3ページ
印刷

トピックス

しつこい疲れは副腎疲労? 副腎を元気にする食事法

とりたい食材、避けたい食材

 渡辺満樹子=フリーライター

副腎ケアのため、なるべく避けたい食材

1 グルテン、カゼイン

 龍介副院長によると、副腎ケアのためには体内の炎症を減らすことが大切。そして、腸の粘膜の炎症の引き金になりやすい食品成分の代表的なものが、グルテンやカゼインだという。

 グルテンは小麦や大麦、ライ麦などに含まれ、カゼインは乳製品に含まれる。副腎疲労の患者にはグルテンやカゼインに過敏な人が多く、そうした人がこれらの成分をとると小腸の粘膜が炎症を起こすことがある。その場合、グルテンやカゼインを避ける「グルテンフリー」「カゼインフリー」といった食事法を実践することで、体の炎症を減らし、副腎への負担を軽くできるという。

 ただ、グルテンフリーやカゼインフリーについては、多くの場合、小麦や乳製品など特定の食品をばっさり抜くことになるため、栄養バランスの偏りを招きやすいとの指摘もある。自己判断で行うのではなく、必ず医師の指導のもと行う必要がある(グルテンフリーについては『「グルテンフリー・ダイエット」とは? 減量法でも健康法でもない?』もご覧ください)。

2 カフェイン

 最近は健康にいいと注目を集めているコーヒーだが、カフェインには副腎を刺激してコルチゾールの分泌を促す働きがあるため、とり過ぎは副腎の負担になる。本間夫妻はカフェイン入りのコーヒーは避け、肝臓に負担をかけるアルコールも週末に1~2杯程度に控えているという。

 「健康な人は朝にコルチゾールが最も多く分泌されますが、副腎疲労の患者の場合、コルチゾールを分泌する力が弱っているため、朝からずっとコーヒーが手放せない人が多い。カフェインをとると一時的に元気になるからです。でも、効果が切れるとコルチゾールの出が悪くなり、逆に疲労感にさいなまれてしまいます。どうしてもコーヒーを飲みたければ量を減らしたり、1杯をお湯で薄くして分けて飲むといいでしょう」(龍介副院長)

3 血糖値を急上昇させる甘い菓子など
甘い菓子は血糖値を急上昇させるので極力控えたい(c) Alexei Logvinovich-123rf

 おなかが減ったら間食はしてもOK。ただし、急激に血糖値を上げる甘いお菓子や炭水化物を間食にとることは極力控えたほうがいいそうだ。また、副腎が疲れていると消化・吸収機能が低下するため、一度にたくさん食べずに少しずつ分けて食べるのがお勧めだという。

 「血糖値が急上昇すると血中のインスリンが急激に増える。すると血糖を安定させるため、副腎ではコルチゾールのほか、アドレナリンやノルアドレナリンなどのホルモンが大量に消費され、副腎疲労を進行させてしまう。またお菓子や炭水化物をとると、リラックス効果のあるセロトニンが分泌される。副腎疲労の人は感情が落ち込んでいるので、お菓子を食べると幸福感を感じやすく癖になりやすい。空腹を感じたら、果物やナッツなど血糖値が上がりにくいものをつまむといいし、どうしてもの場合は、和菓子ならOKです」(龍介副院長)

4 添加物や化学合成物質

 農薬使用や遺伝子組み換えのもの、添加物、化学合成物質などを含む食べ物は、副腎に負担をかける恐れがあるため避けている、という本間夫妻。ソーセージ、ハムなどの加工食品、ジャンクフード、スナック菓子なども控えているという。

すべての人に当てはまる正解の食べ物はない

 以上、副腎ケアのための食品選びについて教えてもらったが、「すべての人に当てはまる正解の食材はないことも、知っておいてください」と本間夫妻は強調する。

 「例えば、胃腸が弱くて便秘や下痢を繰り返している人は、たんぱく質は控えめにしたほうがいいし、逆に消化器官が丈夫な人なら、朝から肉という選択肢もあります。我が家でも、夫と子どもは朝から肉や雑穀米を食べますが、私は炭水化物をとると低血糖症を起こしやすいので、朝はシラスをのせた冷や奴にサラダ、果物といった内容。ご飯を食べないようにしています。世の中で良いといわれているものや、ある人にとって良いものが、自分にも良いとは限りません。盲信せずに自分の体調や体質に合わせてとることが大切です」(良子院長)

 もう一つ、「がんばり過ぎず、何事も60点を目指すこと」も大事なポイントだと本間夫妻は話す。

 「日本人はきちょうめんで真面目、がんばり過ぎの人が多い。副腎疲労研究の第一人者であるウィルソン博士も、『サムライ魂は副腎疲労そのものだ』と言っていましたが、完璧主義も度を過ぎると心身の負担になります。がんばり過ぎで体をこわして薬を買うよりも、シンプルな生活を心がけるほうがいい。副腎ケアにしても、世の中には良いとされる食品や、薬やサプリが溢れていますが、まずはあれもこれもと『足す』のではなく、余計なものを『引く』生活を意識してみてほしい」と龍介副院長は提案する。

本間良子(ほんま りょうこ)さん
スクエアクリニック(川崎市)院長
本間良子(ほんま りょうこ)さん 聖マリアンナ医科大学医学部卒業。同大学病院総合診療内科入局。日本抗加齢医学会専門医、米国抗加齢医学会フェロー、日本医師会認定産業医、日本内科学会会員。専門は、内科、皮膚科。共著に『自分で治す! 副腎疲労』(洋泉社)など多数。
本間龍介(ほんま りゅうすけ)さん
スクエアクリニック副院長
本間龍介(ほんま りゅうすけ)さん 聖マリアンナ医科大学医学部卒業。同大学院医学研究科修了。日本抗加齢医学会専門医・評議員、米国抗加齢医学会フェロー。日本医師会認定産業医、日本内科学会会員。

先頭へ

前へ

3/3 page

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 寝ても取れない疲れを取るには?

    「疲労大国」といわれる日本。「頑張って仕事をすれば、ある程度疲れるのは当たり前」「休む間もないほど忙しいが、やりがいがあるから、さほど疲れは感じない」などと思っている人も多いかもしれない。だが、睡眠時間を削るような働き方を続けていると、知らぬうちに疲れはたまる。結果、「寝てもなかなか疲れがとれない」という状態に陥るばかりか、免疫力の低下や、生活習慣病の発症につながることは多くの研究で知られている。疲労の正体から、疲労回復の実践的な方法までをまとめた。

  • つらい筋トレ不要? 効率的に「お腹を凹ませる」トレーニング

    薄着の季節になると、何かと気になる“お腹ぽっこり”。短期間で何とか解消したい!と思う人は多いだろう。しかし、スポーツジムでしっかり運動するのはつらいし、運動する時間を確保するのも大変だ。そこで、今回のテーマ別特集では、手軽に実践できる「ドローイン」と「猫背姿勢の改善」で“ぽっこりお腹”を解消していこう。

  • 突然死を招く「高血圧」 “少し高め”でも放置は危険!

    日本人の40代男性の約3人に1人、50代男性では約3人に2人が該当するといわれ、女性でも更年期以降に増加する「高血圧」。「少し高いだけだから」と思って対策を先延ばしにしていると、血管の老化が進み、脳卒中や心筋梗塞などの命にかかわる合併症を引き起こすほか、ヒートショックによる突然死などの原因にもなる。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間
明日は変えられる。 提供:アステラス製薬

NIKKEICopyright © 2018 Nikkei Inc. All rights reserved.