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食中毒4つの盲点、お刺身よりも“半生のひき肉料理”に注意!

原因は直前に食べたものとは限らない

 加納さゆり=医療ライター

 なお、魚介類による食中毒の発生件数でいえば、お刺身よりも注意が必要なのは、二枚貝だ。カキアサリハマグリなどの二枚貝を生で食べると、ノロウイルスによる食中毒を引き起こすことがある(ノロウイルスではこのほか、感染した患者の嘔吐物などを介した二次感染も多い)。

 ノロウイルスは下水とともに海に運ばれた後、プランクトンと一緒に二枚貝の中に取り込まれ、蓄積されることで感染原因になる。「おいしい二枚貝は、栄養源となるプランクトンの豊富な場所で育っているため、『おいしい二枚貝ほど危険性が高い』ともいえます」(鳥居氏)というのは皮肉な話だ。ノロウイルスは、貝の中心部まで85~90度で90秒以上加熱処理すれば問題がない。夏場は生ガキを食べることはあまりないが、中が半生のカキフライや、さっと蒸しただけの貝料理などには注意したい。

盲点3 卵は殻の取り扱いに注意!

サルモネラ菌は殻に付いている。(C) karandaev-123rf

 卵による食中毒の原因菌として有名な、サルモネラ菌。実は、サルモネラ菌に汚染されることがあるのは、卵の「中身」ではなく「殻の外側」の部分だ。サルモネラ菌はもともと家畜の腸管内に生息しているため、産卵時に卵の殻に付着して出てくる。卵の中まで入り込むことはない。

 このため、卵を使う料理のとき、卵の殻を触った手を洗わずにそのまま調理をすると、触った場所からサルモネラ菌が増殖する恐れがある。割ったらすぐに加熱し、火が十分に通っていれば問題ないが、生卵の場合は、殻の外側を触った手や調理器具が中身に接触しないよう、注意が必要だ。たとえば、すき焼きに使う生卵を殻ごと皿に入れて食卓に出し、そのまま同じ皿に割り入れて食べるといった習慣は危険大。テーブルに出す際の容器と、割り入れる容器は必ず分けよう。

盲点4 原因は直前に食べたものとは限らない!

2~3日前に食べたものが原因になることも多い。(C) Ridthidet Phuimoontree-123rf

 腹痛や吐き気、下痢など、食中毒が疑われる症状が出たとき、誰しもその日や前日に食べたものを思い起こすだろう。だが、細菌性の食中毒の場合、直近で食べたものに原因があることは少ない。「今の時期に多く見られる病原性大腸菌による食中毒は、体内で原因菌が2~3日かけて増殖してから症状が出ます」(鳥居氏)。そのため、原因の食品は2~3日前に食べたものであることが多いという。一方、寄生虫による食中毒の場合は、すぐに症状が現れる。病原体の種類によって異なるため、詳しくは表1を参照してほしい。

 なお、世の中には同じものを食べていても、食中毒を起こす人とそうでない人がいる。これはなぜなのだろうか。「体に入った菌量が多ければ、たいていの人は食中毒を起こしますが、菌量がそれほど多くない場合は、体力のない子どもや高齢者、病気や睡眠不足、栄養不足などによって免疫力(抵抗力)が落ちている人の方が発症しやすくなります。これに加えて、最近の研究では、腸内細菌が関係していることがわかってきています」と鳥居氏。具体的にどんな腸内細菌がどの病原菌に特異的に働くかまではわかっていないものの、腸内細菌が食中毒の発症に関係しているというのは興味深い。

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