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その異常値、戻しましょう!~ STOP・メタボの12ステップ~

メタボが蝕む目、見えにくさを感じてからでは遅い

第10章 歯も目も皮膚も―メタボと体の深い関係〔3〕

 塚崎朝子=ジャーナリスト

 昭和世代の庶民のヒーローと言えば、寅さんこと車寅次郎。『男はつらいよ』の主題歌にある、「目方で男が売れるなら、こんな苦労もかけまいに♪」というフレーズは、泣けます。
 2008年4月に導入された「メタボ健診」では、何とも屈辱的なことに、40~75歳の中高年男女は、有無を言わさず“痛くもない腹”を測られることになりました。男であれ女であれ、その価値は体重やウエストの大小では決められません。が、「内臓脂肪に生活習慣病が重なると、多くの病気が起こる」というメタボリックシンドロームの本質を捉え、適切な対処をしなくてはなりません。

 メタボリックシンドロームは全身病で、肝臓、腎臓、歯や皮膚にまで悪影響を与える。そして、目は、とりわけ重要だ。いわゆるメタボ健診には、眼科検診が含まれていることが多いが、それには深い意味がある。

 まず、最大の問題が糖尿病網膜症で、糖尿病の合併症としては、堂々の第1位である。日本人の失明原因では、緑内障に続いて多く、患ってしまえば失明しかねない一大事だ。

(若生ら、日本眼科学会誌 2014)

 高血圧、高血糖、脂質異常、どれもこれも、全身の血管の機能を低下させる。血管は、末梢に行けば行くほどどんどん細くなるが、高血糖が続くと血液がドロドロの状況になるため、目詰まりを起こした微細血管が破壊され、それより先に血液が行かなくなる。高血圧は血管壁に負担をかけることでこれを加速し、血中の脂質異常も高血糖と同様に血流を阻害する。

網膜剥離や緑内障を引き起こす恐れも

 糖尿病による微細血管の破壊が目で起きると、視細胞は虚血(血流の減少)に陥ってしまうのを防ごうと、何とか新しい血管を新生して対応しようとする。だが、そこでできた血管は脆く、異常な血管であるため、血液が漏れ出てしまう。視力障害に陥るのは、異常血管からの出血や、漏れ出た細胞外液で網膜中心の黄斑部に浮腫(水膨れ)が生じるためだ。こうしたメカニズムで視力障害を引き起こすのが、糖尿病性網膜症だ。

 また、出血後の網膜がかさぶた状になって縮んでしまうと、内側から網膜を剝がしてしまう「網膜剥離」になることもある。糖尿病網膜症があると、異常な新生血管が、目の中を循環する水の出口をも塞いでしまい、「血管新生緑内障」になる恐れも高まる。糖尿病網膜症が進行すると、新生血管が網膜や硝子体に向かって伸び、新生血管の壁が破れると、硝子体に出血が起き(下図左)、視力低下などをもたらす。また、網膜と硝子体の間に増殖膜という膜ができて癒着し、網膜を引っ張って網膜剥離が起こることがある(牽引性網膜剥離、下図右)。

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