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その異常値、戻しましょう!~ STOP・メタボの12ステップ~

尿酸値を下げればメタボは予防できる?

第6章 What Is 高尿酸血症?―痛風発作より怖い動脈硬化【後編】

 塚崎朝子=ジャーナリスト

 昭和世代の庶民のヒーローと言えば、寅さんこと車寅次郎。『男はつらいよ』の主題歌にある、「目方で男が売れるなら、こんな苦労もかけまいに♪」というフレーズは、泣けます。
 2008年4月に導入された「メタボ健診」では、何とも屈辱的なことに、40~75歳の中高年男女は、有無を言わさず“痛くもない腹”を測られることになりました。男であれ女であれ、その価値は体重やウエストの大小では決められません。が、「内臓脂肪に生活習慣病が重なると、多くの病気が起こる」というメタボリックシンドロームの本質を捉え、適切な対処をしなくてはなりません。

尿酸値を下げればメタボは予防できるのか?

 前編(「メタボの“犯人”の1人? 痛風・高尿酸血症の正体」)では、高尿酸血症とメタボの抜き差しならない“複雑な関係”を紹介した。では、尿酸値を下げればメタボは予防できるのだろうか?

 11~17歳の、肥満があり血圧が高めの若者を対象に行われた研究では、プラセボ(偽薬)を2カ月間投与した群では血圧が上昇していたのに対し、尿酸降下薬(アロプリノール)を2カ月投与した群では、尿酸値だけでなく血圧も低下していた(*1)。このことは、動脈硬化が進行し始めたばかりの段階に尿酸値を下げることで、高血圧などの進展を食い止められる可能性があることを示唆している。

 現在、東京慈恵会医科大学名誉教授で日本痛風・核酸代謝学会理事長の細谷龍男氏らは、400人の高尿酸血症患者を対象にして、尿酸値をどれだけ下げれば血圧が下がり、慢性腎臓病の進展を抑えられるのかを検証するための臨床試験を行っている。「数年後に、両者の関係をきちんと示すデータが出れば、高尿酸血症のガイドラインでも目標数値の根拠が明確になり、高尿酸血症がメタボの診断基準に加わってくる可能性もある」という。

高尿酸血症とメタボリックシンドロームの関係
(いずれも推奨度B=言い切れる根拠がある)
  1. 血清尿酸値の上昇に伴ってメタボリックシンドロームの頻度は増加する。
  2. 痛風患者はメタボリックシンドロームの各構成要素を高頻度に有し、メタボリックシンドロームに該当する場合が多い。
  3. 高尿酸血症はメタボリックシンドロームの診断基準には含まれていないが、メタボリックシンドロームの周辺徴候であることが示唆される。
  4. 内臓脂肪の蓄積に伴って血清尿酸値は上昇する。
  5. 高インスリン血症は腎尿細管における尿酸の再吸収を増加させ、血清尿酸値を上昇させる。

(出典:『高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第2版 2012年追補 ダイジェスト版』日本痛風・核酸代謝学会ガイドライン改訂委員会編)

アルコールを控え強い運動は避ける

 医学研究は着々と進んでいるが、それを待って尿酸値が高いまま放置していては、痛風の激痛にさらされかねないのはもちろん、どんどん動脈硬化が進んで、命取りになりかねない。

 尿酸値がやや高いぐらいであれば、まずは、食事療法と運動療法が基本になる。

*1 Soletsky B, Feig DI. Uric acidreduction rectifies prehypertension in obese adolescents. Hypertension. 2012;60:1148-1156.

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