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つらい椎間板ヘルニア、手術を選ぶポイントは?

日帰りもできる内視鏡手術の最新事情

 稲垣麻里子=ソーシャライズ代表取締役

 腰痛は、日本人が最も悩む不調の一つ。平成25年に厚生労働省が行った国民生活基礎調査でも、なんらかの病気や症状があると答えた人のうち、腰痛があると答えた人は、男性では最多、女性も肩こりに次いで2番目となりました。
 原因不明とされている腰痛が多い中、原因がわかっている脊椎系疾病の代表格である椎間板ヘルニアは、患者数が日本国内で約100万人といわれています。椎間板ヘルニアの治療法は、コルセットなどで固定してヘルニアの自然退縮を待つ保存療法と、ヘルニアを外科的に取り除く手術療法がありますが、近年、内視鏡を使った、より負担の少ない手術も積極的に行われるようになり、治療の選択肢が広がっています。
 今回は、腰の内視鏡手術の第一人者でもある帝京大学医学部附属溝口病院整形外科客員教授の出沢明氏に、腰椎椎間板ヘルニア治療の最新情報と手術を選ぶポイントについて話をうかがいました。

椎間板は20代をピークに老化が始まる

椎間板ヘルニアはどのような病気ですか。

原因が分かっている腰痛の代表格は椎間板ヘルニア。(©gajus -123rf)

出沢 私たちの背骨は24個の骨(椎体)が積み木のように重なっています。椎間板はその骨と骨の間で、クッションの働きと共に、背骨がしなやかに動くための関節の役割を果たしています。椎間板の中心部にはゲル状の髄核(ずいかく)があり、その周りを線維輪(せんいりん)が取り囲んでいます。この髄核が後方に飛び出し、神経を圧迫すると、激しい痛みやしびれを引き起こします。これが椎間板ヘルニアです(図1)。多くの場合、腰椎(脊椎の腰の部分)や頸椎(脊椎の首の部分)で発症し、2~3週間、激しい痛みが続きます。

 腰椎椎間板ヘルニアは、腰を酷使したり激しいスポーツをしたときに発症しやすい病気ですが、一番の要因は「加齢」です。椎間板は20歳を過ぎると、加齢によって弱くなります。水分が不足するので、線維輪が壊れて中にある髄核が外に出やすくなるのです。

図1◎ 椎間板ヘルニア
左:円柱状の骨(椎体)に挟まれた青い部分が椎間板(©Peter Lecko-123rf)。右:椎間板の中心部にある髄核が後方に飛び出したものがヘルニアと呼ばれ、神経を圧迫することで、激しい痛みやしびれを引き起こす。
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どのような治療法があるのでしょうか。

出沢 人間の体は自然治癒力が働くので、通常、ヘルニアは数カ月で縮小または消失します。そのため、まずは、保存療法として、コルセットを巻いて6週間ぐらい安静にしてもらいます。痛みが強くて我慢できない場合は、神経ブロックという神経のまわりの痛みを和らげる注射をします。

 こうした保存療法で症状がおさまらない場合は、手術を行います。通常、受診後、すぐには手術をしませんが、尿が出なくなった場合は、馬尾神経や神経根が強く圧迫され急速に障害が進行している可能性があるため24時間以内、足が動かなくなる、スリッパが脱げやすくなるなどの下垂足(麻痺の一種)がある場合も早めに手術をします。ただ、受診直後でも、どうしても痛みを我慢できない、仕事などの都合で早く社会復帰する必要がある、といった場合は、患者さんの状況をみて、手術をするかどうかを判断します。

椎間板ヘルニアの手術には、どのようなものがありますか。

出沢 基本となるのが、LOVE法(ラブ法)と呼ばれる手術です。全身麻酔をかけ、背中側から皮膚を切開し、腰椎の一部を削ってヘルニアを切除します。通常、1週間から3週間の入院となります。最近では、顕微鏡を使うマイクロLOVE法という術式も行われています。さらに、皮膚を大きく切開することなく、内視鏡を使ってヘルニアを摘出する、より体への負担の少ない手術も多く行われるようになりました。

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