日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

お知らせ

医療・予防

名医が解説! 最新治療トレンド

成人の8割は歯周病! 年に1度の健診があなたを守る

歯を抜かずに済む再生医療の進歩と、歯周病予防のポイント

 田中美香=医療ジャーナリスト

日本の成人の約8割がかかっているという歯周病(*1)。「沈黙の病気」と呼ばれる通り、初期の段階では自覚症状が乏しく、受診した時には手遅れで歯を失う人もいるほどだ。だが、歯を失う原因の第1位が歯周病である(*2)ことは、意外と知られていない。歯周病の最新治療や知っておきたい予防法を、日本歯科大学生命歯学部歯周病学講座教授の沼部幸博氏に聞いた。

*1 厚生労働省2011年「歯科疾患実態調査」
*2 財団法人8020推進財団2005年「永久歯の抜歯原因調査」

歯周病は、全身の病気に関連する「感染症」

歯周病は高齢者の病気というイメージがあります。実際のところ、原因は何なのでしょうか。

沼部 歯周病が高齢者に多いのは確かに事実です。しかし、20歳以下でも軽度の歯周病を持つ人は6~7割近くいますから、加齢だけが原因ではありません。

 歯周病の最大の原因は、不十分な歯みがきによるプラークの沈着です。歯の表面や歯と歯肉の間にたまる白いカスのようなものをプラーク(歯垢)といいますが、これは食べカスではありません。たくさんの虫歯菌と歯周病菌が凝集して歯の表面にくっついた状態です。歯周病菌の正体はグラム陰性嫌気性桿菌といって、「空気を嫌う」、つまり空気の少ない場所を好む菌です。プラークを放置し厚みが増してくると、歯周病菌が増えて悪さを始めます。

原因となる菌があるということは、歯周病は感染症の一種なのでしょうか。菌がどのように働いて進行するのか教えてください。

沼部 歯周病は感染症といって構いません。健康な歯肉はピンク色ですが、歯と歯肉のすきま(歯肉溝)にたまったプラーク中の歯周病菌が歯肉に入りこもうとすると、歯肉が赤く腫れる歯肉炎を起こします(図1)。このプラークはやがて石灰化して歯石になります。

 歯肉炎を放置して病気が進んだ状態が歯周炎です。歯周炎になると、歯と歯茎の間の溝が深くなり、プラークや歯石がさらに根元にもぐりこんで菌の感染が広がり、歯の周囲の骨(歯槽骨)が溶け始めます。すると、歯肉が後退して歯と歯の間隔が空いて歯が揺れるようになり、最終的には歯が抜け落ちたり、抜歯せざるを得なくなることもあります。

図1 歯周病は知らず知らずのうちに進行する

1. 健康な状態
歯肉はピンク色で、引き締まっている。
2. 歯肉炎
プラークや歯石がたまり、歯肉が赤く腫れる。歯みがきで血が出やすくなる。
3. 軽度の歯周炎
歯肉の腫れが大きく、ポケットは深くなり、ポケット内にプラークや歯石がたまり、歯がぐらつき始める。
4. 中等度の歯周炎
炎症が拡大し、歯周ポケットがさらに深くなる。歯のぐらつきが大きくなる。
5. 重度の歯周炎
歯槽骨が歯根の半分以上破壊される。歯のぐらつきがさらに大きくなる。
6. 歯の脱落
最後は歯が抜けてしまう。

鴨井久一編著、沼部幸博著『新 歯周病をなおそう』(砂書房、2008年)p.18-19 より改変

続きは日経Gooday会員に登録するとすぐご覧いただけます。

マイドクターで相談!

24h、健康相談と医療機関の案内

メンタルヘルス相談(時間制限あり)

SNSで最新記事をチェック

RSS

最新記事を週2回お届け!

日経IDがあれば簡単30秒で登録できます。

体の不調・病気が気になる場合は…

病気の予防・治療などの限定記事が読めます。医師などの専門家に相談できます。

アクセスランキング

PR

有料会員限定記事ランキング(現在)

病気/サプリなどを調べる

デイリーコンテンツ

“男”の健康維持

このサイトについて

日本経済新聞社について