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フィギュアスケート選手はなぜ目が回らないの?

“訓練効果”と“コリオリの力”に酔わないカギがあった

 佐田節子=ライター

聞きたかったけど、聞けなかった…。知ってるようで、知らなかった…。日常的な生活シーンにある「カラダの反応・仕組み」に関する謎について、真面目にかつ楽しく解説する連載コラム。酒席のうんちくネタに使うもよし、子どもからの素朴な質問に備えるもよし。人生の極上の“からだ知恵録”をお届けしよう。

プロのフィギュアスケート選手は回転マシンに5分間座ったままでも平気だったという。(©Alexander Kaludov-123RF)

 4回転ジャンプ、トリプルアクセル、高速スピン…。フィギュアスケート選手が氷上で繰り広げる華麗な回転技の数々。圧巻の演技に息をのみながらも、こんな素朴な疑問を抱いたことはないだろうか。

 あんなに回転して、目は回らないの?

 そこで、めまいの仕組みに詳しいJCHO(ジェイコー)東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科部長の石井正則氏に聞いてみた。

 「ええ、実際、目は回らないんですよ。以前、テレビ番組で実験をしたことがあるのですが、プロのフィギュアスケート選手は回転マシンに5分間座ったままでも、まったく平気でした。もちろん、普通の人なら1分もしないうちに『眼振』(がんしん)が起こって、目が回ってしまいます」(石井氏)

 眼振とは、眼球が左右や上下に小刻みに振動すること。目が回るのは、まさにこの眼振が起こっているからだ。目を回している人の瞳をのぞきこめば、眼球が左右上下に忙しく動いているのがすぐに分かる。

 そもそも私たちの体には、いろいろな姿勢や動作の最中でも、ふらついたり、転んだりしないようにバランスを保つ平衡機能が備わっている。この機能を担うのが、耳の奥の内耳にある三半規管だ(図参照)。三半規管は3つの半規管からなり、水平・垂直方向の向きと回転加速度を感知している。

内耳にある三半規管が体の回転や速度を感知する
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体のバランスを保つ平衡機能を担っているのが、内耳にある三半規管。根元の膨大部は、リンパ液で満たされ、そこには体の動きを敏感にとらえるクプラという器官がある。

 ここで体の動きを敏感にとらえるセンサー役を果たしているのが、リンパ液で満たされた三半規管の根元の膨大部にある「クプラ」という器官だ。頭が動くと、この部分のリンパ液が揺れ、それにつれてクプラもたなびく。この動きが回転情報となって神経に伝わり、脳にある脳幹、さらには運動機能を司る小脳へと伝達される。

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