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お酒を飲んで顔が赤くなる人、ならない人は何で決まるのか

原因はアセトアルデヒド!食道がんなどにも影響が

 葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト

不活性型は食道がんにかかりやすい?

 なるほど、顔が赤くなることと、ALDH2の関係性はおおむね理解できた。では、それぞれのタイプで気を付けるべきことはあるのだろうか?

 「活性型はお酒に強い分、多量飲酒が常習化しやすいので、アルコール依存症に陥りやすい傾向にあります。失活型はともすれば重篤な状態になるので、お酒を無理強いするのは厳禁。酒席のノリでお酒を勧められても、『飲めません』とはっきり辞退しましょう。また先ほども触れたように、失活型でノンフラッシャーの方もいます。顔が赤くならないからといって、お酒を飲ませると急性アルコール中毒など、重篤な症状に陥ることがあります。注意してください」(垣渕先生)

 垣渕先生いわく、「3つのタイプの中で一番注意すべきは不活性型」だという。

 「中でも注意しなくてはいけないのは、不活性型でほどほどにお酒が飲める方です。こういうタイプは『お酒は鍛えることで強くなる』を体現した方です。もともとALDH2活性が低く、アルコールには弱いのに、アルコールを飲み続け、アルコール代謝を繰り返すうちに、ALDH2の活性が徐々に高くなるのです。つまり、こういう方は、飲み続けることでアルコール耐性がアップしている状態にあります」(垣渕先生)

 アルコールは基本的にALDH2によって分解されるが、大量飲酒をした場合、薬物代謝酵素も誘導され、アルコール代謝に寄与する。これが、いわゆる「酵素誘導」の仕組みである。垣渕先生によると「不活性型でも恒常的な飲酒を続けることによっても、酵素誘導が起こり、アルコールの分解能力が高まるので、顔も赤くなりにくくなる」そうだ。これだけを聞くと、「酒に強くなるのなら良いのでは?」と考えてしまうのだが、そんな単純なことではないらしい。

 「もともと不活性型はALDH2の活性が低く、アルコール耐性が弱い。酵素誘導によってアルコール耐性がアップしたとしても、活性型に比べると酒も残りやすく、アセトアルデヒドの毒性に長くさらされるというリスクがあります。それによって咽頭がんや食道がんの罹患率が高くなる傾向が見られます。実際、私が勤務する病院でも、入院中の検査によって、食道がんなどが発見されることがかなりの確率であります」(垣渕先生)

喫煙度合と飲酒への反応別に見た、飲酒と食道がんのリスク
顔が赤くなる体質のヘビースモーカーは、飲酒量が増えると食道がんのリスクが高くなる(国立がん研究センターの多目的コホート研究より(Cancer Lett.;2009,18,275(2):240-6))
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 なお、国立がん研究センターの多目的コホート研究において、飲酒と食道がんには強い関連があるという結果が出ている。飲まない人に比べ、1日当たり1合から2合飲む人たちは2.6倍、2合以上飲む人は4.6倍高くなっている(Cancer Lett.;2009,18,275(2):240-6)。

 この研究では、顔が赤くなる体質との関係についても調べている。それによると、「飲酒で顔が赤くなる体質のヘビースモーカーで、飲酒量が増えると食道がんリスクが高くなる」という結果が出ている。

酒好き医師が教える再考の飲み方
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