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お酒を飲んで顔が赤くなる人、ならない人は何で決まるのか

原因はアセトアルデヒド!食道がんなどにも影響が

 葉石かおり=エッセイスト・酒ジャーナリスト

アセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH2)の活性がカギ

 体内に入ったアルコールの約9割は肝臓で代謝される。その際、アルコール脱水素酵素によって、アルコール(エタノール)はアセトアルデヒドに分解。その後、『アセトアルデヒド脱水素酵素』(英語の略称はALDHで、1・2・3の3つの型がある)により、アセトアルデヒドは無毒な酢酸になり、肝臓から排出される。このALDHのうち、ALDH1とALDH3は、個人差が少ないが、ALDH2は個人差が非常に大きく、その差が酒に強いか弱いかを決めるカギを握っているのだ。

 ここできちんと3タイプの違いを知っておこう。

 ALDH2が安定で正常な動きをするのが「活性型(NN型)」。両親から、分解能力が高いとされるN型を受け継いだ人だ。自他ともに認める酒豪で、酒を飲んでも赤くならないノンフラッシャーがほとんど。

 2つ目は「不活性型(ND型、低活性型と呼ぶ場合もある)」。分解能力が高いN型と、分解能力が低下したD型をそれぞれ引き継いだタイプで、まったく飲めなくはないが、基本的には酒に弱くなる。普段からアルコールに親しんでない場合、顔も赤くなりやすい。

 3つ目はALDH2が完全に失活した「失活型(DD型)」。両親からD型を引き継いだタイプだ。酒に弱いどころか、まったく飲めないといったほうが正しく、ほとんどの場合がフラッシャー。奈良漬けを食べた程度でも真っ赤になってしまうのがこのタイプだ。

 ちなみに、日本人などの黄色人種の場合、活性型は50%程度、不活性型が40%程度で、失活型が10%程度となっている。一方、白人や黒人はほぼ100%が活性型だ。

 垣渕先生が、酒を飲んで顔が赤くなることと、ALDH2の関係性がよくわかる事象があると、こんな話をしてくれた。

 「アルコール依存症の治療に用いる抗酒剤という薬があります。これを投与すると、ALDH2の活性がブロックされます。つまり薬の力によって、強制的に失活型にしてしまうのです。すると、例え活性型であっても、失活型同様、少量飲んだだけでも動悸が激しくなり、顔が真っ赤になります。抗酒剤を服用したアルコール依存症の患者が病院を抜け出して、コンビニなどでお酒を買って飲んでしまうことがあるのですが、すぐに真っ赤になるので、お酒を飲んだことがすぐわかります。真っ赤になるだけでなく、頭痛、嘔吐、めまいなどの非常につらい症状も出ます」(垣渕先生)

 うーむ、抗酒剤のお世話にだけはなりたくないものだ…。

顔への出方には個人差があるので注意

 こうした事例からもわかるように、酒を飲んで顔が赤くなることと、ALDH2の活性には強い関係があるのだ。だが、冒頭でも少し触れたように、お酒の強さ(≒ALDH2の活性)と、顔が赤くなることが一致しないケースがあるように思うのだが、これはどういうことだろうか。

 「先ほど説明したように、顔が赤くなる原因は主にアセトアルデヒドにあります。このため、ALDH2の活性が高い活性型の人はノンフラッシャーがほとんどで、失活型ならフラッシャーが多くなります。ですが、毛細血管への反応には個人差があり、必ずしも一致しないケースが見られます。珍しいケースになりますが、失活型なのに顔が赤くならないノンフラッシャーの人もいます」(垣渕先生)

酒好き医師が教える再考の飲み方
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