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知ってトクする栄養学

目指すは「昭和50年代の食卓」

第1回 バランスの良い食事とは何か?

 村山真由美=フリーエディター・ライター

いろいろな健康法やダイエット法が流行っては廃れていく昨今。情報が多すぎて「何をどれだけ食べたらいいか」がわかりにくい時代。だからこそ、栄養の基本のキを押さえておきましょう。

 栄養の話というと、必ず「バランス良く」という言葉が登場する。多くの人が耳にタコができるほど聞いているだろうこの言葉の、具体的な意味をご存じだろうか。

 栄養素は「たんぱく質」、「脂質」、「炭水化物」、「ビタミン」、「ミネラル」の5つにグループ分けすることができる(=五大栄養素)。このうち、たんぱく質、脂質、炭水化物は体の構成物質で、三大栄養素と呼ばれ、エネルギー源になる。ビタミン・ミネラルはわずかな量で、さまざまな体の機能を調節する。

 「バランスの良い食事」とは、簡単にいうと、これら五大栄養素を過不足なく摂ることと定義できるが、まずは、主要な栄養素である三大栄養素のバランス(PFCバランス)が重要とされる。

食生活がもたらしたニッポンの長寿世界一

 現在、日本人の平均寿命は世界一だ。しかし、そうなったのは昭和50年代からで、実は、昭和初期までの日本人の平均寿命は50歳に満たず、主要先進国中最下位だった。日本人の寿命が急激に伸びた理由は、乳児死亡率の減少などとも関係するが、食生活が変化したことが大きいといわれる。

理想は昔ながらの一汁三菜。(© promolink-Fotolia.com)

 昭和初期の、昔ながらの日本人の食事のスタイルといえば、たっぷりのごはんに、味噌汁、魚、野菜、いも、豆などのおかずを組み合わせる、いわゆる「粗食」だ。戦後、経済成長とともに肉の摂取が増え、米の摂取が減る「食の欧米化」が進むが、昭和50年代は、昔ながらのスタイルを維持しつつ、ほどよく欧米化が進んだ時代で、PFCバランスが理想的だったといわれる。

 何をどれだけ食べればいいかの基準を示す『日本人の食事摂取基準』は、厚生労働省から5年ごとに発表されるが、「来年度から使用される2015年版では、PFCバランスについて初めて言及され、たんぱく質13~20%、脂質20~30%、炭水化物50~65%が基準となっています」(女子栄養大学栄養生理学研究室教授の上西一弘氏)。昭和50年代のPFCバランスは、まさにこのバランスに近いのだ。

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