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熱中症予防のために知っておきたい「水」と「汗」の秘密

第22回 猛暑到来!押さえておきたい水分補給のコツ

 村山真由美=フリーエディター・ライター

梅雨が明けると本格的な夏の到来だ。今年は猛暑と予想されているので、熱中症には十分に注意したい。今回は、熱中症と関わりの深い「水」について取り上げる。水はヒトの体の最大の構成要素であり、生命維持に不可欠な成分だ。その水と汗のことを知れば、熱中症対策が見えてくる。子どもや高齢者が熱中症になりやすい原因も、体内の水分量が関係していた!

運動不足だと熱中症になりやすい?!

炎天下での激しい運動、想像しただけでも喉が渇きそう…。(©maridav 123-rf)

 リオデジャネイロオリンピックの開催が間近に迫っているが、2020年の7月、8月は東京オリンピックが開催される。リオデジャネイロが位置する南半球の7~8月は冬だが、東京の7~8月は真夏。「よりによってなぜそんなに暑い時期に…?」と疑問に思っている人も多いだろう。

 日本体育協会の『熱中症予防のための運動指針』によると、気温が31℃以上では運動は「厳重警戒」、35℃以上では「原則中止」となっている。東京の夏は31℃を超える日は珍しくない。果たして競技は可能なのか。選手はもちろん、見物客の熱中症対策は急務だろう。

熱中症予防のための運動指針
日本体育協会HPより抜粋、※同じ気温でも湿度が高ければ、1ランク厳しい環境条件の注意が必要。
[画像のクリックで拡大表示]

 運動中の熱中症には、大量に汗をかいたときに水だけを補給することにより、血中のミネラル濃度が低下して起こる「熱けいれん」、発汗による脱水と皮膚血管の拡張により脱力感、倦怠感、めまいなどの症状が出る「熱疲労」、体温上昇のために脳機能の異常をきたし、意識障害などがみられる「熱射病」がある。

 熱中症は気温が高いほどリスクが高くなる。また、運動強度が高いほど筋肉での熱産生が多くなるため、リスクが上がる。つまり、真夏にマラソンなどの運動を行うことは非常にリスキーというわけだ。

 ところが、気温や運動強度がそんなに高くなくても熱中症は起こる。梅雨の合間に突然気温が上がった日や、梅雨明け後の蒸し暑い日は熱中症が起こりやすい。これは、まだ体が暑さに慣れていないため、上手に発汗できないことが原因だ。

 私たちは、気温や体温が高くなると汗をかく。汗の水分が皮膚上で蒸発するときに熱が奪われ、体温が下がるのだ。つまり、汗をかかないと体に熱がこもってしまうため、熱中症になりやすくなる。

 特に、普段運動をしていない人は、汗をかく習慣がないため熱中症になりやすい。暑さに慣れることを「暑熱順化(しょねつじゅんか)」というが、「やや暑い」環境の下、「ややきつい」と感じる強度で、30分程度の運動(ウォーキングなど)を毎日続けると、2週間程度で暑熱順化が完成するといわれる。

 肥満解消や生活習慣病予防のために運動を始めようと思っている人は多いだろう。しかし、今の時期に運動を始めるならば、いきなりの激しい運動は御法度。“まずは暑熱順化から”と肝に銘じよう。

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