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【N.Z.発】伝統のココナッツオイルは肥満の救世主?

食べよし、塗ってよしの古来伝統のスーパーオイル

 川名美紀=ニュージーランド在住フォトグラファー、ライター

ラグビーやヨット、サイクリングといったスポーツが盛んで、健康的なイメージが強いニュージーランド。だが、ここ数年で肥満率が急に高まり、10年前と比較して大人の体重が約3キロ増加しているとの調査結果が出た。そうしたなかで、昨今、健康・美容関連で注目を集めているのが、世界的なブームにもなっているココナッツオイルだ。料理はもちろん、ボディケアやヘアケアなど、南太平洋の人々が昔から身近に使うココナッツオイルが、ヘルス系やビューティー系のメディアでも話題になっている。

ココナッツオイルは機能性食品として分類

 島の人々が集まるパシフィックアイランドのお祭りに行くと、ココナッツの甘い香りが辺りに漂っている。踊り子たちは美しい黒髪を輝かせるため、カヌーレースの漕ぎ手たちは褐色の肌に艶を出すため、そして屋台では料理をつくるために、そこかしこでココナッツオイルを使っているからだ。

肥満傾向にあるニュージーランドでの国家的な健康対策をはじめ、高い美容効果もあり、再びココナッツが注目を集めている。
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一般のスーパーでも売られているオーガニックのエキストラバージン・ココナッツオイル。写真左から、「スーパー・ココナッツオイル(フィジー産)」(250g・13N.Z.ドル=日本円で1211円前後)、「ニウギニ オーガニクス(パプアニューギニア産)」(1L・33N.Z.ドル=日本円で3074円全前後)、「ブルーココナッツ(フィジー産)」(1L・30N.Z.ドル=日本円で2794円前後)。
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 ニュージーランドにおけるココナッツの歴史は古く、島の人達には「生命の木」として崇められていた。果肉、ジュース、ミルクや油として食す一方で、薬用としても重宝されてきた。また、食べ終わった後の繊維質の殻(皮)は、燃料としても使える。18世紀に南太平洋を探検したジェームス・クックの航海日誌にも、マオリ族(ニュージーランドに住むポリネシア系先住民)がココナッツオイルを薬用やスキンケア、儀式などに使っていたとの記述があるほどだ。

 ここニュージーランドでは、ココナッツオイルは「機能性食品」に分類されている。

 ココナッツオイルは「飽和脂肪酸」が高く、これまで「心臓の血管を詰まらせる」「コレステロール値を上げる」「心臓病の原因を作る」などの理由で市場から敬遠され、ニュージーランドでもほとんど商品を見かけることがなくなっていた。だが最近の研究では、体にいいとされる「中鎖脂肪酸」がココナッツオイルには豊富で、一般的な植物油と比べて、「消化吸収が約4倍」「代謝は約10倍も上がる」「中性脂肪になりにくい」ということが分かってきた。つまり、「太りにくい油」として再び注目され、健康・ビューティー系で紹介されるようになった。

 スプーンですくって口に入れた瞬間に溶けて、オイルとは思えないうようなサラっとした舌触りになることに驚かされる。ココナッツオイルの融点は24度前後で、手のひらに乗せるだけですぐに液状になるので、肌に塗るとなじみが早く、一般のオイルのようなベトベトやヌルヌル感がないのも特徴だ。そのため、化粧落としや、髪の毛の艶出し(付けすぎるとベタついた髪に見えてるので注意!)、リップクリーム、ボディーローションとしても使えると大人気になっている。

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