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COML患者相談室

術後の経過良好と言われるなか突然死

 NPO法人 ささえあい医療人権センターCOML(コムル)

NPO法人ささえあい医療人権センターCOML(コムル)では、1990年に活動を開始して以来、医療に関する電話相談を実施しています。これまで、5万件を超える相談に対応してきました。この連載では、プライバシーに配慮した上でCOMLの会報誌に掲載された相談内容と、COMLからのアドバイスをご紹介します(本記事はCOML会報誌2015年10月号からの転載です)。

 義父(妻の父・69 歳)が人間ドックでひっかかり、大きな病院で精密検査を受けたところ、膀胱がんと診断されました。4日前、7時間に及ぶ手術を受けたのですが、その日ICU(集中治療室)は満床で、義父の状態は安定していて経過も良好ということで、一般病棟のナースステーションの近くの病室に移されました。

 翌日には全身状態がさらに安定してきたと言われ、心電図をはじめ、からだにつけられていた機器すべてが外されました。妻は夕方まで付き添っていたのですが、安定している様子に安心して帰宅してきました。

7時間に及ぶ手術を経て、全身状態が安定した後に、理由不明の心肺停止となってしまった。(Dmitry Kalinovsky/123RF.com)

 ところが18 時すぎに病院から電話がかかってきて、「17 時半ごろ、看護師が病室に行ったところ、心肺停止状態になっていました。いまずっと蘇生をしているのですが、戻らない状態です」と言われたのです。驚いて妻と一緒に病院に駆けつけたのですが、「見つけた段階で、心停止してしばらく時間が経っていたと思われます。蘇生の効果はまったく得られない状態だったので、死亡を確認しました」と言われました。

 そして「原因がわからないので、CTによる死亡時画像診断をさせていただきたいのですが」と担当医が言うので、承諾しました。しかし、その結果、脳梗塞や心筋梗塞を起こした形跡がないということで、「死亡の原因を究明するには、あとは解剖しかありません」と言われました。私たちにしても、手術後の経過が良好と言われていたのに、何が起きたのかわからないまま死亡を受け入れることはできません。そこで、解剖の承諾をしたのですが、結果が出るまでに3ヵ月を要すると言われてしまいました。

 解剖したあと、遺体が戻ってきたら葬儀をおこなうことになります。集まってくる親戚たちに「原因がわからない」では納得が得られないと思います。ほかにすぐに原因がわかる方法はないのでしょうか。

COMLからのアドバイス

 死亡時画像診断は普及してきていますが、すべてが判明するわけではなく、死亡時画像診断が得意とする状態とそうでない状態があると言われています。より詳しく、正確に調べるためには、死亡時画像診断と病理解剖の両方を実施する必要があるようですが、病理解剖の結果が出るまでには通常数ヵ月かかります。また、両方をおこなったからといって、必ず原因が判明するとは限らないということも、私たち患者側も知っておく必要があるのではないかと思います。

 この相談者には上記のようなことに加え、それ以外にすぐに原因がわかる方法は現在のところないことをお伝えし、ご親戚の方々に理解を求めてはどうかとアドバイスしました。

 相談者の義父が亡くなられたのは9月なので対象になりませんが、このような医療に起因したと疑われる、予期せぬ死亡が、今年10月以降は医療事故調査支援制度の対象となり、医療事故調査支援センターに届け出が義務化されます。そして、原則として第三者を入れた院内事故調査が実施され、その結果が遺族に報告されることになります。

「賢い患者になりましょう」を合言葉に、患者が自立・成熟し、主体的に医療に参加することを目指して1990年に設立。患者と医療者が対立するのではなく、“協働”する医療の実現を目的としている。患者の悩みに対する電話相談、各種セミナー・講座などに積極的に取り組んでいる。

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