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おもな検体検査:血液生化学検査

グリコヘモグロビン

グリコヘモグロビン

基準値

4.7~6.2%(NGSP)

グリコヘモグロビンとは

 赤血球中のヘモグロビン(血色素)と血液中のブドウ糖が結合したもので、糖化ヘモグロビンともいう。ヘモグロビンは種類分けするとHbA、HbA1、HbA2、HbFの4つに分けられ、さらにHbA1はHbA1aからHbA1eの5つに細分される。このうちのHbA1Cをグリコヘモグロビンと呼ぶ。

おもに糖尿病のコントロールの善し悪しを判断する検査です。コントロールが悪いと、いずれさまざまな合併症や動脈硬化がおこります。

糖尿病のコントロールに有用

 グリコ(糖化)ヘモグロビンは、糖尿病の人が血糖値(参照)を上手にコントロールしているかどうかをみる検査です。

 グリコヘモグロビンは、血糖値の高い状態が続いているとき、血液中でヘモグロビン(参照)とブドウ糖が結合してできるものですが、赤血球の寿命(約120日)とともに存在するため、過去1~3カ月の平均血糖値を知る指標になりえます。

 具体的に示すと、グリコヘモグロビンの約50%は検査前1カ月間の、25%は1~2カ月間の、残りの25%が2~4カ月間の平均血糖値を反映し、血糖のコントロールが上手にできていないと高値になります。

人間ドック、健診での糖尿病推測の良好な指標

 糖尿病の第一次検査といえば、一般に人間ドックや定期健診では血糖値あるいは尿糖値(参照)を調べています。しかし、これらは測定前の影響(食事、精神状態など)を反映して変動が大きいため、じつは糖尿病を発見する検査として良好な指標とはいえません。

 一方、グリコヘモグロビンは食事などの影響が少なく、過去の平均血糖値を反映するため、最近では血糖値よりグリコヘモグロビン値を糖尿病の指標として用いています。

測定法によっては検査当日の朝は絶食

 測定法には、HPLC法(高速液体クロマトグラフィ法)や免疫学的法、カラム法がありますが、ほぼ同じ値となります。上で述べたように、グリコヘモグロビンは食事などの影響が少ないため、一般に検査当日の食事制限はありませんが、カラム法では食事の影響を受けやすいため、この場合は前日の夕食後から絶食し、朝一番に空腹の状態で測定します。

 基準値は4.7~6.2%(NGSP:国際標準値)で、6.5%が特定健診受診勧奨判定値になっています。

血糖のコントロールはグリコヘモグロビンを重視

 「血糖」の糖尿病の判定基準にあるように、〈糖尿病型〉の場合は再検査をしますが、グリコヘモグロビンが6.5%以上のときは再検査をすることなく糖尿病と診断され、食事・運動療法による生活の改善、薬物療法によって血糖のコントロールを行います。

 グリコヘモグロビンの血糖コントロールの目標値は、①血糖の正常化、②合併症の予防、③治療の強化が難しい場合、の3段階に分けられ、患者さんごとに個別に設定されます。

血糖コントロールの目標

*グリコヘモグロビン(HbA1C)の値はNGSP値(国際標準値)を使用

①血糖の正常化を目指す際の目標 → 6.0%未満

適切な食事療法や運動療法だけで達成可能な場合、または薬物療法中でも低血糖などの副作用なく、この数値を達成できればより理想的なコントロールといえる目標値。

②合併症予防のための目標 → 7.0%未満

合併症予防の観点からの目標値。対応する血糖値としては、空腹時血糖値130mg/dl未満、食後2時間血糖値180mg/dl未満をおおよその目安とする。

③治療強化が困難な際の目標 → 8.0%未満

低血糖などの副作用、血管合併症の既往などの理由で治療の強化が難しい場合においても最低限達成が望ましい目標値。

*治療目標は年齢、罹病期間、臓器障害、低血糖の危険性、サポート体制などを考慮して個別に設定する。いずれも成人に対しての目標値であり、また妊娠期は除くものとする。

 (日本糖尿病学会『科学的根拠に基づく糖尿病診療ガイドライン2013』より)

疑われるおもな病気などは

◆高値→糖尿病、糖尿病性ケトアシドーシス、腎不全

◆低値→長期の低血糖、各種貧血、異常ヘモグロビン血症

▲医師が使う一般用語:「ヘモグロビンエーワンシー」=HbA1Cから。単に「エーワンシー」とも

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