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病院で受ける検査事典

おもな検体検査:血液生化学検査

総コレステロール

そうコレステロール

基準値

130~220mg/dl(酵素法)

コレステロールとは

 脂質の一種で、細胞膜や血管壁の構成、副腎皮質ホルモンや性ホルモンの原料、脂肪の吸収に必要な胆汁酸の材料になるなど重要な役割をしている。総コレステロールとは、血液中に含まれるコレステロールのすべての量をさす。

■リポ蛋白の構造
 コレステロールやトリグリセリド(参照)などの脂質は不溶性のため血液には溶けない。このため、コレステロールは血液中では脂肪酸と結びついたコレステロール・エステル、結びついていない遊離コレステロールの形でアポ蛋白という蛋白と結合し、血液に溶ける形になって全身に流れていく。これをリポ蛋白と呼び、比重の違いからカイロミクロン、VLDL、LDL(低比重リポ蛋白参照)、HDL(高比重リポ蛋白参照)の4つに大別される。
血液中の脂質の量を調べる検査です。高値が続くと、急性心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化性の病気がおこりやすくなります。

高値が続くと動脈硬化に

 コレステロールは、細胞膜や血管壁を構成して、形状を保つ役割をしています。

 しかし、異常に高値になると血管壁に取り込まれ、内腔に向かって血管壁が隆起して内腔を狭くします。これが動脈硬化で、冠動脈疾患(狭心症、急性心筋梗塞(こうそく))や脳梗塞などの動脈硬化性の病気の原因になります。

糖尿病、甲状腺疾患などで高値に

 糖尿病では、糖代謝異常と関連して脂質代謝も異常となり、血液中の総コレステロールが増加します。

 甲状腺機能低下症では代謝が低下するため、ネフローゼ症候群などの腎疾患では腎機能が低下して血液中のアルブミン(参照)が少なくなるため、それを代償するためにコレステロールを含むリポ蛋白が増加します。

 また、血液中に余分となったコレステロールは、肝臓から胆汁中へ排泄されるため、胆管が閉塞すると逆流して増加します。

減少すると生体の機能が低下

 コレステロールは、副腎皮質ホルモンや性ホルモンの原料であり、また脂肪の吸収に必要な胆汁酸の材料でもあります。このため、コレステロールが減少すると、生体の機能は低下します。

検査前12時間以上は絶食

 酵素を用いた簡単な方法で測定できます。コレステロールは食事の影響が大きいため、検査前12時間以上は絶食、禁酒・禁煙です。

高値のときはLDLコレステロールを調べる

 2007年、日本動脈硬化学会は、それまで使われてきた「高脂血症」という名称を「脂質異常症」に変更しました。これは、脂質異常の重要な指標である低HDLコレステロール血症が、高脂血症という名称のくくりでは、「低」が「高」という矛盾があって、不適切だったためです。

 また、さまざまな研究により、動脈硬化・冠動脈疾患を予防するためには、次項で述べるLDLコレステロール(LDL-C)(→参照)の値が最も重要だということが判明し、このLDL-Cを中心とした脂質異常症の診断基準が新たにつくられ、総コレステロール(TC)は診断基準から外されました。TCの基準値は130~220mg/dlで、上限値は病態識別値(動脈硬化性疾患)になります。

疑われるおもな病気などは

◆高値→家族性高コレステロール血症、糖尿病、甲状腺機能低下症、閉塞性黄疸、胆汁性肝硬変、ネフローゼ症候群など

◆低値→タンジア病、肝実質障害(肝硬変、肝臓がん)、甲状腺機能亢進症、アジソン病など

▲医師が使う一般用語:「そうコレステロール」「そうコレ」あるいは単に「コレステロール」

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