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病院で受ける検査事典

おもな検体検査:血液凝固・線溶検査

FDP、Dダイマー

FDP、Dダイマー

基準値

FDP:2.0~8.0μg/ml

Dダイマー:150ng/ml以下

FDP、Dダイマーとは

 FDPとは、前項で述べたフィブリン(→参照)がプラスミンという酵素で分解された産物(フィブリン分解産物)。Dダイマーは、FDPがさらにプラスミンに分解されてできる最終の分解産物。

血栓があると線溶現象が高まってFDP、Dダイマーが増加する
どちらも、血液の線溶現象を調べる検査です。高値のときは、体内のどこかに血栓があることを示します。

血栓症で高値に

 私たちの体には、体内に血栓ができると、この血栓を溶かして(溶解して)除去しようとする機能があります。この機能は、プラスミンという酵素が行っています。

 血栓によって傷口が止血されることは体にとって有効ですが、この血栓がずーっと傷口に居続けると、逆に体にとっては害になってしまいます。

 そこで、そうならないためにプラスミンが働き出し、血液凝固因子であるフィブリノゲンやフィブリンを溶解していきます。この現象を線溶現象(正確には線維素〈=フィブリン〉溶解現象)といい、そのとき分解される物質がFDP(フィブリン分解産物)です。そして、FDPはプラスミンによりさらに分解されて、最終的にはDダイマーとE分画とになります。FDPはフィブリノゲン分解(一次線溶)とフィブリン分解(二次線溶)を総合的に反映しますが、Dダイマーは二次線溶だけを反映します。

 FDP、Dダイマーともに、この線溶現象を調べる検査です。体の中のどこかに血栓ができていれば線溶減少が亢進し、FDP、Dダイマーが高い値を示します。

DICで高値に

 フィブリノゲンと同様に、FDP、Dダイマーも播種(はしゅ)性血管内凝固症候群(DIC)が疑われるときも検査します。

 播種性血管内凝固症候群は、必ず悪性腫瘍や重症細菌感染症、あるいは白血病などの基礎となる病気があって二次的に発症する病気で、全身のいたるところで血液凝固がおこるため、それを溶かそうとして線溶現象が亢進し、FDP、Dダイマーが高値になります。

FDPは血清で検査

 FDPを検査するときは抗線溶剤を添加して採血します。FDPはフィブリノゲンと類似して(交差反応を示す)いるため血漿では検査できません。一方、Dダイマーは交差反応性がないため血漿でも測定可能です。普通は両方一緒に測定しますが、最初にFDPを測定し、高値ならDダイマーを測定する場合もあります。これはFDPだけが高い場合はフィブリノゲンが分解される一次線溶と考えられ、両方が高い場合には二次線溶と考えられるためです。

疑われるおもな病気などは

◆高値→播種性血管内凝固症候群(DIC)、悪性腫瘍、薬剤(ウロキナーゼ、蛇毒)の影響など

◆低値→低フィブリノゲン血症など

▲医師が使う一般用語:「エフディーピー」=fibrin degradation product(フィブリン分解産物)の略FDPから。「ディーダイマー」

◎著作権 日経Gooday(グッデイ)の「病院で受ける検査事典」検索サービスは、「四訂版 病院で受ける検査がわかる本」(発行:法研)をデータベース化したものです。掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。

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