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外傷:よくみられる外傷

打撲

だぼく、Bruise

松田 剛明

どんな外傷か

 打撲とは、転倒やものに強くぶつかるなど体外からの力による、傷口を伴わない軟部組織の損傷をいいます。

 主な損傷部位は皮下組織と筋肉であるため、全身のあらゆる部位に起こります。顔面・頭部、胸腹部、骨盤腔(くう)の打撲では脳、肺、肝臓、脾臓(ひぞう)などの重要臓器の損傷を合併することがあります。

 損傷を受けた組織は修復されますが、その際、修復に必要な酸素やさまざまな物質は血液を介して損傷部に運ばれ、通常以上に血のめぐりがよくなります。これに伴い、損傷部がはれたり、赤みを帯びたり、熱感があったりして、炎症を起こします。

 症状は血管、神経の損傷に起因するものと組織の炎症によるものに大別されます。血管が破綻(はたん)すれば、組織内に血の塊ができ、組織自体のはれとも併せて、外見上、血流増加による発赤が現れたり、出血によって暗紫色になったりします。組織のはれが進むと神経を圧迫し、痛みやしびれなどの知覚異常や運動麻痺が現れることがあります。

打撲の合併症

 とくに気をつけておきたいものについて解説します。

 ●コンパートメント症候群

 四肢の打撲で著しいはれが生じ、神経、血管が圧迫されて機能障害が現れます。組織への血流が6~24時間以上停止すると、知覚異常・運動麻痺などの後遺症が現れます。

 ●外傷性骨化性筋炎

 大腿骨、上腕骨近くの筋肉内出血の吸収が不良となり、限局性に骨のような塊ができることがあります。これが筋肉を持続的に刺激することにより、痛みや筋力低下を招きます。

応急手当

 四肢の打撲では、受傷部を安静・冷却・圧迫・挙上します。受傷後早期からこれらを行うことで、止血や痛みの緩和といった効果があり、損傷範囲の拡大などの悪化を予防したり後遺症の発生を減らすことができます。実際には、タオルを損傷部にあて、その上にアイスパックを乗せて、包帯でややきつめに巻き、安静にして様子をみます。

 痛みの原因が打撲であるのか、それ以外の骨折、捻挫(ねんざ)、あるいは脱臼(だっきゅう)によるものなのかの区別が必要です。一般的に打撲はこれらに比べて症状は軽く、通常、痛みは1週間以内に治まります。

 前述の処置で、痛みやはれなどの症状が改善しない場合は、骨折や靭帯(じんたい)の損傷を伴っていることがあるので、X線検査が必要になります。また、知覚異常や激痛などが現れれば、コンパートメント症候群が疑われるため、早期に整形外科を受診してください。

医療機関における治療

 頭部、体幹の打撲による重要臓器の損傷が疑われる場合で、生命徴候(呼吸数、血圧、脈拍数、体温)が不安定であったり、検査で損傷が示唆されれば入院治療が必要です。

 コンパートメント症候群では、緊急に皮膚を切開し、筋肉内を減圧することで神経・血管の圧迫を解除します。外傷性骨化性筋炎は、痛みが持続したり関節の動かせる範囲に制限があれば、手術の対象となります。機能障害が軽微であれば理学療法が必要になります。

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