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遺伝的要因による疾患:遺伝の様式

関連解析

かんれんかいせき、Association analysis

田村 和朗

 病気の原因が単一の遺伝子だけに依存せず、複数の遺伝子や環境要因も含む時、多因子病と呼びますが、その原因を探る方法はメンデル遺伝病とは異なります。原因となる遺伝子を感受性遺伝子と呼び、その単離法として主に次の3種類が用いられています。

 そのひとつは患者の両親がある遺伝子においてヘテロ接合の場合、どちらの対立遺伝子(アレル)を伝えたかを調べ、どちらが発症に関与したかをχ2検定によって統計学的に推測する方法です。ただ、疾患によっては両親がそろって検査できるとは限りません。

 第2の方法は兄弟姉妹の複数が発症する場合、発症した兄弟間に共通してホモ接合する遺伝子を見出す方法で、罹患同胞対法(りかんどうほうついほう)(sib pair linkage method)と呼びます。これは感受性を示す遺伝子の近傍の遺伝子多型(たけい)においては特異的に遺伝子型が一致するだろうという仮説に基づき、ゲノム全体の遺伝子多型マーカーを用いてスクリーニングし、χ2検定によって関与を推し量る方法です。

 第3の方法は家系内集積にとらわれず、患者群と健常対照者群での遺伝子型の差を遺伝子多型マーカーによりスクリーニングする症例対象研究(case-control study)です(図15)。集団全体にはある一定の割合で分布するが、そのなかから、患者群と非対立遺伝子Aとaが存在する時、その遺伝子型はAA、Aa、aaの3種類が存在することになります。患者群(case)と健常対照群(control)の遺伝子型分布を統計学的(χ2検定)に比較し、両群間に差異が明らかであれば、その多型マーカーの周囲に候補となる感受性遺伝子が存在していることを示しています。

 最近は全ゲノムに多数存在する一塩基多型(SNP :single nucleotide polymor-phism)を用い、DNAチップ等で網羅的に解析を進め、得られた遺伝情報をコンピュータで処理し、感受性遺伝子の候補を短時間で探索することが可能となりました。

図15 症例対象研究

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