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家庭の医学

遺伝的要因による疾患:遺伝的要因に環境要因が加わって発症する疾患

先天異常の発生頻度

せんてんいじょうのはっせいひんど、Occurrence of the congenital anomalies

千代 豪昭

 「元気な赤ちゃんが生まれて当たり前、先天異常をもった赤ちゃんはまれでしょう」と思っていませんか。実は先天異常の発生頻度はみなさんが考えているよりはるかに高いということをまず理解してください。

 生まれてすぐにわかる先天異常としては奇形や重い臓器異常(心臓、肺、腎臓などの奇形)が代表ですが、これらの障害は1.5~2%の新生児にみられます。先天的な原因による知的障害もめずらしくない先天異常ですが、これらは1歳を過ぎないとわからない場合があります。

 遺伝子の異常による遺伝病の発生頻度は1~2%といわれていますし、染色体異常は新生児の1%にみられます。複数の遺伝子や環境が関係する先天異常は数%以上といわれていますから、このような先天異常をすべて含めると、生まれた子どもの10人に1人は何らかの先天異常をもっていて、その半分はかなり重いハンディキャップの原因になるといわれています。

 おそらくみなさんが先天異常の発生がもっと少ないと考えたのは、まわりを見てもそんなに障害をもった子どもを見かけないというのが理由でしょう。日本のノーマライゼーション政策が不十分で、多くの障害をもった子どもたちが社会から隔離(かくり)されているため、みなさんの眼にふれないことが理由のひとつなのです。

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