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家庭の医学

感染症・食中毒など:細菌・ウイルスなどによる感染症/全身性、その他

Q熱

キューねつ、Q fever

岸本 寿男

どんな感染症か

 原因菌は家畜や愛玩動物がもつQ熱コクシエラという細菌です。感染経路は、感染動物の糞尿や出産・流産時の胎盤(たいばん)などに含まれるコクシエラ菌を吸入して感染します。

 外国では家畜からの感染が多いのに比べ、日本ではネコからの感染が多いとされます。ヒトからヒトへの感染はまず起こりません。

 最近、日本でも肺炎の一部に関わっていることがわかっていますが、診断が容易でなく、実態はまだ不明です。

症状の現れ方

 急性と慢性に分けられ、急性型の潜伏期は2~3週間で、症状は発熱、頭痛、筋肉痛、全身倦怠感(けんたいかん)、呼吸器症状などインフルエンザに似ていて、肺炎、肝炎、不明熱など、その臨床像は多様です。

 大半は自然治癒しますが、弁膜症などがある人では急性型から心内膜炎を主徴とする慢性型に移行(10%程度)し、その場合は難治性です。

検査と診断

 検査所見では、CRPの上昇、肝酵素の上昇、血小板数の減少、貧血などがみられます。特異検査として、コクシエラ菌に対する血清抗体価の上昇で確定診断しますが、時間がかかります。

治療・予防の方法

 治療には有効な抗菌薬があり、急性型の場合には2~3週間続けると治癒します。しかし慢性型の場合は予後が悪く、数年にわたる投薬が行われても十分に効果が得られないこともあります。

 急性型の発症の際に適切な治療を行い、慢性型に移行させないことが重要です。

病気に気づいたらどうする

 原因不明の熱が続く時や、動物との接触歴や海外(流行地)への渡航歴がある場合は、本症を疑って早めに受診します。感染源の疑いのある出産時の動物(愛玩動物も含む)、とくに死・流産などを起こした動物や排泄物の取り扱いに注意します。

◎著作権 日経Gooday(グッデイ)の「家庭の医学」検索サービスは、「六訂版 家庭医学大全科」(発行:法研)をデータベース化したものです。掲載情報の著作権は提供元企業等に帰属します。

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