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腎臓と尿路の病気:尿路結石症

下部尿路結石の診断と治療

かぶにょうろけっせきのしんだんとちりょう、Diagnosis and treatment of lower urinary tract lithiasis

坂本 善郎

膀胱結石(ぼうこうけっせき)

どんな病気か

 膀胱結石は、前立腺肥大症(ぜんりつせんひだいしょう)などの下部尿路通過障害や神経因性膀胱(しんけいいんせいぼうこう)、膀胱憩室(けいしつ)、長期臥床(がしょう)、長期膀胱内カテーテル留置などの場合に生じやすくなります。性差は4対1で、男性に多くみられます。結石の成分は尿酸結石または感染結石が多く、同心円層構造をとり、このなかに有機性基質や細菌などを含みます。

 尿道に結石が詰まると、尿線の中絶などの排尿障害を起こします。また、頻尿(ひんにょう)、尿意切迫などの膀胱刺激症状も現れます。膀胱全摘出術後の代用膀胱に結石が生じるケースもみられます。

治療の方法

 治療法は経尿道的尿管砕石術(TUL、コラム)と同様の方法で砕石します。亀田式膀胱砕石器で膀胱鏡下に破砕する方法もあります。

 鶏卵大以上の大きな膀胱結石の場合には、開放手術を選択することもあります。これは、下腹部皮膚を切開し、膀胱を切開して結石を取り出す手術法です。

尿道結石(にょうどうけっせき)

どんな病気か

 大部分は腎結石が膀胱内に排出し、これが尿道に嵌頓(かんとん)した(尿道に詰まった)場合にみられます。男性が大部分で、女性はまれです。男性では、後部尿道(膀胱頸部(ぼうこうけいぶ)、前立腺部尿道、外尿道括約筋(がいにょうどうかつやくきん)(尿道膜様部))や尿道球部、尿道振子部(しんしぶ)、外尿道口近傍(舟状窩(しゅうじょうか))などにみられます。尿道形成術後に尿道結石が発生する場合もあります。

 症状は排尿障害、血尿、排尿時痛・排尿後痛などです。触診、超音波、X線、膀胱・尿道鏡などの検査により診断が可能です。

治療の方法

 結石が外尿道口に近ければ、鉗子(かんし)や鑷子(せっし)(ピンセット)でつまんで摘出することが可能ですが、後部尿道の場合には金属ブジーや尿道バルーンカテーテルで一度膀胱内に押しもどしてから砕石を行うことがあります。膀胱内にもどらない場合には、麻酔下でTULのように尿道砕石を行います。

内視鏡的操作による尿路結石除去術

 経皮的腎瘻(けいひてきじんろう)造設後に経皮的に内視鏡(腎盂鏡(じんうきょう))を挿入して腎盂内の結石を観察しながら破砕する経皮的腎砕石術(さいせきじゅつ)(PNL)と、尿道・尿管に内視鏡(尿管鏡)を挿入して尿管結石を破砕する経尿道的尿管砕石術(TUL)があります。

 体外衝撃波砕石術(ESWL)に先駆けてPNLが施行されていましたが、ESWLの普及によってPNLは限定された治療法になりました。しかし、ESWLも限界があるため、大きな結石に関しては依然としてPNLは有用です。

 中部尿管以下の結石で一般によく行われるTULは、腰椎(ようつい)麻酔または硬膜外(こうまくがい)麻酔下に砕石位(両足を開いて軽く上にあげた体位)で行います。

 膀胱鏡を挿入し、尿管口から尿管・腎盂までガイドワイヤーを挿入し、膀胱鏡を抜いてから、尿道から尿管鏡をガイドワイヤーに沿って尿管内に挿入します。熟練していればガイドワイヤーは必ずしも必須ではありませんが、目安になるので安全な方法です。

 尿管口が狭い場合には、尿管バルーンダイレーターで拡張してから尿管鏡を尿管内に挿入します。

 尿管鏡は通常、硬性尿管鏡を使用しますが、結石が衝撃などで腎盂内にもどってしまった場合には、軟性尿管鏡を使用して砕石するか、尿管ステントを留置してESWLに切り替える必要があります。

 内視鏡下およびX線透視下で、尿管鏡を進めて結石まで到達させます。次に、結石を観察しながら砕石装置で砕石します。砕石装置は大きく分けて、超音波、レーザー、圧搾(あっさく)空気電気衝撃(小型のドリルのようなもの)、電気水圧衝撃の4種類があります。排石可能な大きさになるまで砕石して、尿管ステントを留置して手術は終了です。

 PNLは、硬膜外麻酔または全身麻酔下に腹臥位(ふくがい)(腹ばい)で行います。まず、超音波ガイド下およびX線透視下で腎杯を穿刺し、腎瘻を造設します。サンゴ状結石や大きな腎結石の場合には腎瘻を造設するスペースがあまりなく、困難な場合もあります。腎瘻が造設されたあとは、腎盂鏡が挿入できるまで腎瘻を拡張して腎盂鏡を挿入します。

 TULと同様に、内視鏡観察下に砕石装置で破砕します。大きな結石の場合には、結石を直接体外につまみ出すこともあります。砕石後は腎瘻を留置して手術は終了です。

坂本善郎

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