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運動器系の病気(外傷を含む):骨軟部腫瘍

ガングリオン

ガングリオン、Ganglion

森井 健司

どんな病気か

 ゼリーのようなどろっとした液体が、なかにたまってくることで膨らんでくる瘤(こぶ)です。多くは手の関節のまわりに発生しますが、手以外の関節の周囲、腱(けん)(手足を動かすための筋肉の収縮を骨に伝えているすじ)のまわり、膝の半月板(はんげつばん)や脊椎の椎間板(ついかんばん)などの軟骨組織のそばにも発生します。

 活動性の高い若年女性に多いといわれていますが、小児を含めてあらゆる年齢の患者さんに発生します。

原因は何か

 関節のそばにできたものは、健康な関節にも少量ながらある液体(関節液)が、関節と小さな穴でつながっている袋状の組織にたまってくることで発生するとの説がありますが、詳しいことはわかっていません。

症状の現れ方

 痛みのない瘤(こぶ)として意識されることが多いようです。また、原因不明の痛みが手の関節周囲に起こった時にMRI検査などで詳しく調べると、体の深い部分にこの腫瘤(しゅりゅう)が見つかることがあります。

 神経や血管のそばに発生した場合、しびれやむくみの原因となることがあります。

検査と診断

 典型的な例では、発生した部位、触った感じからこの病気を疑うことができます。超音波検査(エコー検査)を行うと、なかに液体がたまっている証拠である均一な黒い色を示す信号として描出されます。針で刺して中身を吸引し、ゼリー状の液体が出てきた場合は、この病気と考える根拠のひとつとなります。

 大切なことは、この病気と同じような症状を示す瘤のなかには、ごく少数ながら悪性の腫瘍(肉腫)が紛れている可能性があることです。小さな瘤でも、診察してみてこの病気と少し違った感じを受けた場合は、超音波検査やMRIなどで中身の状態を確認します。

治療の方法

 比較的瘤が小さく、痛みなどの症状がない場合は経過観察のみでよいと考えます。軽い捻挫(ねんざ)や打撲(だぼく)の際に、自然につぶれてなくなることもあります。

 治療法は、注射針による吸引と手術があります。痛みの具合、発生した場所、大きさ、それにこの病気による機能障害などを考慮して、治療の適応と方法を考えます。

 注射針による吸引は外来の診療室で手軽にできますが、再発してくることがあります。また、重要な神経や太い血管がそばにある場合に安易に針を刺すと、神経や血管を損傷することがあり注意が必要です。

病気に気づいたらどうする

 まず、近所の整形外科医に相談してみてください。手術を希望する場合や、ほかの腫瘍との鑑別が必要な場合は、少し大きい病院の整形外科外来に紹介してもらいましょう。

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