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運動器系の病気(外傷を含む):骨軟部腫瘍

骨髄腫

こつずいしゅ、Myeloma

岡田 恭司

どんな病気か・原因は何か

 血液を作る細胞は骨髄のなかにあります。いくつかの種類の細胞があり、そのうち細菌などが体内に入ってきた時にはたらく抗体を作る細胞が形質細胞で、これががん化したものが骨髄腫です。

 血液細胞の腫瘍なので、全身の骨に多発し、通常は多発性骨髄腫(たはつせいこつずいしゅ)と呼ばれます。40歳以降の年齢層に発生し、男性に多い傾向があります。中年以降の男性の腰痛ではまず骨髄腫を疑うこと、という医師もいるくらいです。まれにひとつの骨に単発に発生することもあります。

 血液を活発に作っている骨に発生しやすいので、脊椎(せきつい)、骨盤の骨、肋骨(ろっこつ)や胸骨によくみられますが、手足の骨にも起こります。

 骨肉腫軟骨肉腫などの骨に発生する悪性腫瘍と比べて特徴的なことは、腫瘍細胞が抗体を作る性質をもっていることで、血液のなかに免疫グロブリンという抗体が異常に増えます。時々抗体の値が高くならないこともあり、そのような時の診断には組織検査が必要です。

 腫瘍細胞が血液細胞に由来するので、放射線療法がよく効き、また化学療法(抗がん薬)の開発も進んでいます。骨の病気ですが、全身の病気として位置づけられて、治療の方針は血液内科で決められています。

症状の現れ方

 主な症状は、徐々に強くなる痛みですが、場所が移動することがあります。加齢的変化による腰痛や頸部(けいぶ)痛などと区別のつかないことがあります。脊椎などは、圧迫骨折(病的骨折)を起こすこともまれではありません。

 一方、健診などの血液検査で抗体の異常高値を指摘され、X線検査をしてみて初めて発見されることもあります。

検査と診断

 X線検査では骨が溶ける溶骨性の変化が主体で、打ち抜き像と呼ばれることがあります。この像が単発、または多発してみられます。全身に広がっている場合には、骨粗鬆症(こつそしょうしょう)と区別のつかないことがあります。

 血液検査で約半数にある種の免疫グロブリンの上昇を認め、尿検査で骨髄腫に特異的なベンス・ジョーンズ蛋白と呼ばれる蛋白が検出されます。全身への広がりの検索には、骨シンチグラフィーが有効です。

治療の方法

 局所に対する治療は、放射線療法が有効です。単発であれば外科的切除を行うこともあります。全身疾患として位置づけられるので、抗がん薬による化学療法が行われています。

 単発性で十分な外科切除の行われたものは長期生存が期待できますが、多発性のものは放射線療法や化学療法に反応しますが、予後は悪いことが知られています。

病気に気づいたらどうする

 ただちに骨軟部腫瘍の専門の医師に相談するか、血液内科のある専門病院を受診してください。

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