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脳・神経・筋の病気:脳の血管障害

脊髄の血管障害

せきずいのけっかんしょうがい、Spinal angiopathy

髙木 繁治

どんな病気か

 脊髄の動脈がふさがって起こる脊髄梗塞(せきずいこうそく)が主なものですが、脊髄梗塞は脳梗塞に比べて非常に少ないとされています。そのほかに脊髄出血、脊髄硬膜下血腫(せきずいこうまくかけっしゅ)、硬膜外血腫(こうまくがいけっしゅ)なども脊髄の血管障害です。

原因は何か

 脊髄梗塞の場合は、脊髄に直接栄養を与えている動脈の硬化によるものはむしろ少ないとされ、大動脈などの脊髄外の血管に原因のある場合が多いようです。解離性大動脈瘤(かいりせいだいどうみゃくりゅう)による根動脈閉塞(こんどうみゃくへいそく)、大動脈硬化によるコレステロール結晶塞栓(けっしょうそくせん)、頸部椎間板(けいぶついかんばん)の髄核(ずいかく)の中心動脈への塞栓などが原因としてあげられています。

 脊髄出血には、外傷によるもの、血管奇形に伴うもの、原因不明のものなどがあります。

症状の現れ方

 脊髄の梗塞では、①両下肢の麻痺(対麻痺(ついまひ))または四肢麻痺、②温度と痛みの感覚が損なわれるけれども、触覚、位置覚、振動覚は保たれる解離性(かいりせい)知覚障害、③膀胱や直腸の障害が急激に現れます。これらの症状の組み合わせを前脊髄動脈(ぜんせきずいどうみゃく)症候群といいます。

 また、脊髄の片側だけが障害され、片側の下肢の運動麻痺と反対側の下肢の温度覚・痛覚、触覚の低下が組み合わさって起こることがあり、これをブラウン・セカール症候群といいます。いずれの場合も、損なわれた脊髄の部位に強い痛みを伴います。

 脊髄出血では、強い背部痛とともに脊髄が損なわれたことによる四肢または下肢の麻痺や感覚障害が突然起こります。

検査と診断

 脊髄のMRIを行って梗塞、出血、血腫などを確認します。CT検査では脊髄の病気の診断は困難であり、他の疾患を否定するためにだけ行われます。血管奇形の診断には選択的脊髄血管撮影を行います。

治療の方法

 脊髄梗塞に対して有効性が認められた治療法はありませんが、脳梗塞に準じた治療が行われます。可能なかぎり早くからリハビリテーションを開始します。

 脊髄硬膜下血腫、硬膜外血腫に対しては、原則的には脊髄に回復力が残っているうちに手術を行います。

病気に気づいたらどうする

 できるだけ早く神経内科、脳神経外科の専門医の診察を受けてください。

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