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家庭の医学

女性の病気と妊娠・出産:出産と産褥期の異常

軟産道強靭

なんさんどうきょうじん、Rigidity of the soft birth canal

海野 信也

どんな病気か

 分娩の際、子宮頸部(けいぶ)、腟、会陰(えいん)が伸展、拡張し軟産道を形成します。分娩の進行とともに、胎児は下降し、それに伴って、これらの組織は次第に軟化し、伸展性が高まっていきます。このような軟産道の成熟過程が順調に進まないために、分娩の進行が妨げられる場合を、軟産道強靭と呼んでいます。

原因は何か

 子宮の奇形や外傷性の瘢痕(はんこん)が原因になることもありますが、年齢的因子と体質が関係する場合が多いと考えられています。

症状の現れ方

 十分強いと思われる陣痛に加え、狭骨盤(きょうこつばん)や児頭骨盤不均衡などの骨産道(こつさんどう)の異常がなく、また回旋異常などの他の分娩の進行を妨げる因子が存在していないのに分娩の進行が止まるか非常にゆっくりになった場合に、軟産道強靭の可能性が考えられます。

検査と診断

 内診により、軟産道の伸展性を評価します。

治療の方法

 産道は時間とともに軟化することが多いので、母子の状態を評価して、もう少し待てるかどうかを検討します。

 待てる場合は、母体の緊張をとるように指導するとともに、必要に応じて睡眠薬などを用います。

 これ以上待てない場合は、経腟分娩をあきらめ、帝王切開術が選択される場合もあります。

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