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子どもの病気:子どものがん

悪性リンパ腫

あくせいリンパしゅ、Malignant lymphoma

片岡 哲

どんな病気か

 悪性リンパ腫は全身のリンパ節やリンパ組織に発生するがんです。ホジキン病と非ホジキンリンパ腫に分けられますが、日本では非ホジキンリンパ腫がほとんどです。3~10歳の発病が過半数を占め、女児よりも男児に多くみられます。

 主に首や、縦隔(じゅうかく)、腹部に多く発生します。体の表面近くのリンパ節がはれてくることが多いのですが、腫瘍の発生する場所によって症状が異なります。縦隔(じゅうかく)では、胸部X線検査でたまたま発見されることもあります。

症状の現れ方

 首、腋(わき)の下、足のつけ根などのリンパ節から発生した時はグリグリとしたしこりができますが、痛みはありません。そのほか、付近の臓器を圧迫してさまざまな症状を起こします。全身症状として発熱、夜間発汗、体重の減少などを伴うこともあります。

 ホジキン病は首の無痛性のしこりとして発生することが多く、隣接したリンパ節に転移していきます。非ホジキンリンパ腫は、全身のリンパ組織のどこからでも発生しますが、体表面のリンパ節のほか縦隔や腹部に多くみられます。

 縦隔の場合、初期はほとんど無症状で、腫瘍が大きくなると呼吸困難や顔面のむくみ、食べ物が飲み込みにくいといった症状が現れます。腹部では腸が圧迫されて腹痛、おなかが張るといった症状がみられます。

治療の方法

 抗がん薬などの薬剤を組み合わせた化学療法が中心です。ホジキン病では、抗がん薬と放射線による治療が行われ、治療成績が向上しています。最近は、腫瘍の部位が限られている場合に放射線を照射しない治療も検討されています。

 非ホジキンリンパ腫では、がんの組織診断と病気の広がりによって最も適した化学療法が決められます。外科的治療や放射線照射は不要なことが多く、化学療法を優先します。

 治療の進歩により、早期のものはもとより、進行したものでもかなり治るようになりました。

病気に気づいたらどうする

 かぜにかかってもいないのに首などのリンパ節がはれて大きくなる時は、小児科の医師によく調べてもらうことが必要です。胸やおなかの症状が気になったら受診します。できるだけ早期に抗がん薬の治療を開始することによって治癒率は高くなるので、他のがんと同様に早期発見・早期治療が大切です。

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