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子どもの病気:内分泌の病気

急性副腎不全

きゅうせいふくじんふぜん、Acute hypoadrenalism

大関 武彦

どんな病気か

 副腎(腎臓の上部にある)は皮質と髄質(ずいしつ)に分かれ、それぞれホルモンを分泌している、小さいけれども重要な臓器です。副腎皮質では、①糖質コルチコイド(抗ストレスホルモン)、②鉱質コルチコイド(電解質を調節するホルモン)、③男性ホルモン(男女とも)の3種のステロイドホルモンがつくられます。

 副腎不全とは、とくに糖質コルチコイド(コルチゾール〈ヒドロコルチゾン〉)の分泌が低下することにより重い症状を示す病気です。

 糖質コルチコイドは体に各種の負担(たとえば発熱、手術、精神的苦痛など)がかかった時、それに耐えるために必要であり、生命の維持に必須なホルモンです。抗ストレスホルモンとも呼ばれますが、一般には単にステロイドと称されています。糖質コルチコイドは薬として炎症、免疫反応を抑える作用などがあるため、多くの病気の治療に使われて効果をあげています。

原因は何か

 副腎不全の原因は先天性副腎過形成症(かけいせいしょう)や副腎低形成症などの病気や、手術で腎臓とともに副腎を取り除かざるをえない場合などいろいろありますが、これらはまれなものです。

 最も多いのはステロイド薬(糖質コルチコイド)ののみ薬や注射(軟膏や点眼薬は含みません)を半月から1カ月以上続け、急に中止した場合です。ステロイド薬が投与されると、副腎が自らホルモンを作ることをやめてしまうためです。ステロイド薬による治療が終わったら、急にやめるのではなく、医師の指示どおりに徐々に薬の量を減らしていく必要があります。

症状の現れ方

 急性副腎不全の症状は、元気がなく気分不快で、吐き気、嘔吐、頭痛などがみられます。治療をせずに放置すればけいれんや意識障害なども起こり、生命の維持が困難になります。

治療の方法と予防

 副腎不全が生じたら、ステロイド薬を用いないと治療することはできません。ステロイド薬を投与することにより、症状はすみやかに改善します。

 何らかの病気のため以前にステロイド薬で治療した場合、発熱や過労などは副腎不全の引き金(負荷、ストレス)になります。とくに中止して間もない時期はより注意が必要です。投与量にもよりますが、数カ月が経過すれば副腎皮質が次第に回復するので、その危険性は少なくなります。

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