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子どもの病気:運動器系の病気

骨腫瘍

こつしゅよう、Bone Tumor

須藤 啓広

どんな病気か

 骨腫瘍とは骨に発生する腫瘍であり、良性と悪性とに分けられます。非常に多くの種類がありますが、子どもに発生する代表的な骨腫瘍として、悪性では骨肉腫(こつにくしゅ)とユーイング肉腫があり、良性では単発性骨嚢腫(たんぱつせいこつのうしゅ)類骨骨腫(るいこつこつしゅ)があげられます(コラム)。ここでは骨肉腫について述べます。

症状の現れ方

 骨肉腫は悪性の骨腫瘍のなかで一番多く、10代にそのほとんどが発生します。発生する部位は膝関節(しつかんせつ)の周囲と腕の付け根に多く、その部位に痛みとはれがみられるようになります。その痛みとはれは放っておいても良くならず、だんだんひどくなっていきます。痛む部位を手で触ると熱をもっていて、そこを押さえると痛がります。

検査と診断

 一刻も早く整形外科を受診する必要があります。抗がん薬による治療をなるべく早く始める必要があるからです。診断にはX線検査、CT検査、MRI検査、血管造影、シンチグラフィなどを用いますが、病巣部の細胞を取って顕微鏡でその細胞の種類を見る生検検査が最も重要です。

治療の方法

 治療は通常、先ほど述べた抗がん薬による治療を行って骨肉腫を小さくしたあとに、手術によってそれを取り除き、術後にも抗がん薬を注射するという方法が用いられます。現在では脚や腕を切断することは少なくなりましたが、進行した例ではやむをえない場合もあります。

 手術のあとにも抗がん薬を注射する理由は、血管のなかに入り込んだ可能性のある骨肉腫の細胞を殺すためです。これらの細胞が残っていると肺などに転移を起こすことになります。抗がん薬は吐いたり毛が抜けるなどの副作用がありますが、医療の進歩によって60~70%は治る病気になってきました。いずれにしても整形外科腫瘍専門医による治療が必要な病気です。

子どもに発生する骨腫瘍

 ユーイング肉腫(にくしゅ)

 ユーイング肉腫と骨肉腫との違いは、ユーイング肉腫では、発生する年齢が5歳~20代と10歳以下にも多くみられるということと、発生する部位が関節の周囲というよりも関節と関節の間や骨盤、肋骨、肩甲骨などに多いということです。診断の方法や治療方針は骨肉腫とよく似ています。

 単発性骨嚢腫(たんぱつせいこつのうしゅ)

 単発性骨嚢腫は骨のなかに生じる空洞状の病変をいい、そのなかには黄色透明な液体を含んでいます。20歳以下に多くみられ、発生する部位は腕の付け根と脚の付け根に多いという特徴があります。何も症状がなく、X線検査で偶然見つかる場合や骨折を起こした時に見つかる場合があります。良性の病気ですから経過をみるだけでよい場合もありますが、外科的な治療を行うこともあります。

 類骨骨腫(るいこつこつしゅ)

 類骨骨腫は単発性骨嚢腫とは異なり、痛み、とくに夜間に痛いという特徴があります。10~20代に多く、どこの骨にも発生しますが、病巣部が小さいということもあって、なかなか診断がつかないこともあります。X線検査、CT検査、MRI検査、シンチグラフィなどいろいろな検査が必要な場合があります。良性の病気なので急ぐ必要はありませんが、手術で病巣部を切除しないと症状が良くなりません。

須藤啓広

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