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榎木英介の「病理医の視点」

田部井淳子さんの命を奪った「腹膜がん」とは何か

主に女性に発症するまれながん

 榎木英介=近畿大学医学部附属病院臨床研究センター講師・病理医

 去る10月20日、女性で初めてエベレスト登頂に成功し、7大陸の最高峰を踏破した、日本を代表する女性登山家の田部井淳子さんが亡くなった。77歳だった。

 私も登山が趣味なので、田部井さんの偉大な業績は実感として分かる。近年もテレビでお姿を拝見していただけに、突然の訃報に驚いた。

 死因は腹膜がんだという。おそらく多くの方々にとって聞きなれない病名だ。最高峰の登山家の命を奪った腹膜がんとはいったい何か。

胃や腸などを覆う腹膜

 腹膜がんというからには、腹膜に発生するがんに違いないのだが、腹膜とは何かを知らないとこのがんを語れない。

 腹膜は胃や腸、肝臓の一部、子宮、横隔膜など、おなかの中にある様々な臓器の表面を覆う一層の膜のことだ。膜はおなかの壁の内側も覆い、一つの袋を作っている。この膜を作る細胞は中皮細胞。肺や胸腔を覆う胸膜や、心臓を覆う心嚢膜も同じ細胞で作られている。

 この膜があるおかげで、おなかにある臓器が守られている。

 この腹膜から発生するのが腹膜がんだ。…こう書いてしまえば一言で済むのだが、ことはそう単純ではない。腹膜がんを考えるには、お母さんのおなかのなか、胎児の時代に遡る必要がある。

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