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働く人のココロを鍛える コンディショニング術

抱え込みがちな仕事や不安を上手に手放すには?

鉄則9:仕事のムダは省いて、漠然とした不安は可視化を

 渡部 卓=帝京平成大学現代ライフ学部教授、ライフバランスマネジメント研究所代表

Iさん(42歳・化学メーカー 課長)
仕事の優先順位のつけ方が下手で、雑務も抱えてしまいがち。部下の仕事の進捗状況も気になって、報告書の提出やミーティングも多くなってしまう。仕事のムダはできるだけ省きたいが、習慣を手放すには不安もある。

 日本のビジネスパーソンは、真面目な人ほど仕事を抱え込んで、その仕事の多さがストレスになっている人も多いように思います。管理職の場合は部下に仕事を任せることも大切ですが、それがなかなかできないという人も少なくないようです。「部下に仕事を任せるよりも、自分でやったほうが早い」と思えば、仕事はどんどん増えていきます。また、部下の成長の機会も奪ってしまいます。そうした悪循環に陥らないために、まずは自分の仕事の仕方を見直してみましょう。

優先順位は「重要度」と「緊急度」を軸に

 パソコンやタブレットなどでやるべき仕事を「TO DO リスト」として書き出している人も多いと思いますが、そこに「重要度」と「緊急度」を軸にした優先順位を明確にしていく習慣をつけるといいでしょう。その際には、以下のマトリクスを活用します。

優先順位を明確にするマトリクス
緊 急 度
高 い低 い
重要度高い1
  • ・期限が迫った仕事
  • ・顧客など社外のトラブルや
     クレーム対応
2
  • ・スキルアップのための勉強
  • ・期限のない企画立案やリサーチ
  • ・コミュニケーション
低い3
  • ・電話やメールの対応
  • ・頻繁な会議やミーティング
  • ・煩雑な業務報告書
4
  • ・生産性のない雑務
  • ・惰性で行っている習慣(公私が混同したSNS、ネット検索など)
     

 この中で最も優先順位が高いのは、1の重要度が高いかつ緊急度が高い仕事です。その次は、2の重要度が高く、緊急度は低いもの。そして、3の緊急度が高く、重要度は低いもの、4の重要度が低いかつ緊急度が低いものの順になります。

 ただ、普段の仕事では、2の「重要度が高い/緊急度が低い」仕事よりも、3の「重要度が低い/緊急度が高い」仕事を優先しがちです。そうなると、本来は重要度が高いにもかかわらず、緊急度の低い仕事はどんどん後回しになってしまいます。そうしたことを防ぐためにも、この優先順位を意識して、実行可能な時間管理を心がけるようにします。

 また、このマトリクスは、パソコン上で管理するよりも、あえてアナログな付箋などを利用することをお勧めします。パソコンで管理するとつい、細かいことまで入力しようとしたり、見栄えにこだわろうとしたりして、かえって非効率になることがあるからです。思いつくタスクを付箋にどんどん書き出して、自分のデスクのパソコンの4角をマトリクスに見立てて、貼り出していくのも、いつも目につくのでいいですね。

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