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「お薬手帳」は持参しないと「損」をする

2016年4月の診療報酬改定で医療費自己負担はこう変わる【薬局編】

 塚崎朝子=ジャーナリスト

2016年度は、2年に一度の診療報酬(診療行為の公定価格)が改定される年度です。改定の内容は多岐にわたりますが、私たち消費者に身近な改定内容にフォーカスを絞ってご紹介します。前回の病院編「この春、紹介状なしの大病院受診は5000円から!」に引き続き、今回は薬局編。「お薬手帳」に関連したお金の仕組みについて考えてみます。

ニッケイ太郎 「さっき薬局に行ったら、また『お薬手帳を出してください』って言われちゃったよ。お薬手帳って面倒で、いつも忘れちゃうんだよな」

グッデイ花子 「確かに私も忘れちゃうことが多いかも。でも、今年の4月から、お薬手帳を持参しないと自己負担が増えることになったって知ってた?」

ニッケイ太郎 「え! それってどういうこと? 詳しく教えてよ」

つい持参を忘れてしまうお薬手帳だが…。

 薬局に行くと必ずといっていいほど持参の有無を尋ねられる、「お薬手帳」。薬の服用履歴(薬剤名、調剤日、使用法など)や、これまでにかかった病気、アレルギーなどを記録した手帳です。

 「お薬手帳」が医療現場に登場したのは、今から15年以上前。もともとは、一部の地域の薬剤師会で、薬の知識を深め、飲み合わせの悪い薬の処方や重複投与を避けることを目的として、自主的に行われていた取り組みが、2000年から診療報酬にも組み入れられました。「薬剤服用歴管理指導料」の名目で、薬の調剤を行う保険薬局の薬剤師が「お薬手帳」に薬の服用履歴を記載し、説明を行うと、41点(410円、3割負担の場合約130円)を請求できることになりました。

 背景にあるのは、「医薬分業」の推進です。これは、薬の処方は医師・歯科医師、調剤は薬局薬剤師と、専門家が分担して行うことにより、服薬の管理をより適切に行おうとする制度です。

 かつて、日本の医療は、出来高払い、かつ薬価差益(割引価格で仕入れて公定価格で売り、差益を得る)という仕組みがあり、薬の処方が医療機関の儲けに直結していました。そのため過剰投薬、いわゆる“薬漬け医療”が起こり、問題視された時代があったのです。これを解消しようと、薬を院内で調剤する「院内処方」よりも、外部の保険薬局に院外処方せんを発行する「院外処方」の方が数倍も高い診療報酬が得られるよう設定するなどして、医薬分業を推し進めた結果、現在は処方せんの7割以上が院外処方になりました。欧米には、完全に医薬分業の国もありますが、日本ではなお普及途上にあります。

 医薬分業によって、薬局薬剤師は、患者の薬の服用履歴を管理することになりました。患者にとってみると、“二度手間”で煩わしく思えるかもしれませんが、薬という化学物質に精通している薬剤師から、飲み合わせや副作用のチェックを受けられれば、より服薬の安全性が高まります。そして、お薬手帳は「健康手帳」、つまり病気の記録帳としても使うことができます

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