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「軟性S状結腸鏡検査」だけでも大腸がんリスク減少

1回受ければ少なくとも17年間は利益が続く

 大西淳子=医学ジャーナリスト

 大腸の内視鏡検査の中で、S状結腸までの限られた部分を観察する軟性S状結腸鏡検査1回受けるだけでも、その利益は予想を超えて長期間続くようです。このほど英国で行われた研究で、軟性S状結腸鏡による検診を受けた人々が、その後に大腸がんと診断されるリスクと、大腸がんで死亡するリスクは、検査から少なくとも17年後まで低くなることが示されました。

S状結腸鏡は前処置が不要で、負担の少ない検査

 大腸は小腸から続く約1.5mの長さの消化管で、このうち大腸がんが最も多く発見される場所は、肛門に近い直腸とS状結腸です(下図参照)。軟性S状結腸鏡はそれらを効率良く検出でき、特別な前処置が不要で、所要時間も短く、外来で手軽に受けられることが大きな利点です。ただし、観察できるのは大腸全体の3分の1から4分の1にとどまるため、それ以外の場所(S状結腸より奥の小腸に近い部分)のがんは見つかりません。このため、日本の多くの検診施設では、大腸の奥まで観察可能な「全大腸内視鏡検査」が一般的に行われています。

(原図©Gennady Kireev-123rf)
[画像のクリックで拡大表示]

 では、この軟性S状結腸鏡検査だけを1回受けた場合、どのくらい大腸がんの発症や大腸がんによる死亡を防げるのでしょうか。

 この疑問を明らかにするため、英Imperial College LondonのWendy Atkin氏らは、英国で軟性S状結腸鏡による大腸がん検査を受けた人たちを追跡して、大腸がんの発症と大腸がんによる死亡に及ぼす長期的な影響を検討しました。

 対象になったのは、英国在住で、55歳から64歳までの、一定の条件を満たした男女17万432人(選出時の平均年齢は60歳、51%が女性)です。これらの人たちを、ランダムに、1対2の割合で、S状結腸鏡を用いたスクリーニング(検診)への参加を呼びかけるグループ(検査群:5万7237人)と、連絡をしないグループ(対照群:11万3195人)に割り付けました。

 検査群には1994年11月14日から1999年3月30日まで、検査を受けるよう呼びかけました。S状結腸鏡検査で、がん化するリスクの高いポリープが見つかった場合は、切除を行いました。その後、2014年12月31日まで約17年間追跡して、大腸がんの診断または大腸がんによる死亡の有無を調べました。

 分析対象となったのは17万34人で、うち5万7098人が検査群(71%が実際に検査を受け、29%は検査を受けませんでした)、11万2936人が対照群の人々でした。

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