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“筋肉博士”石井直方のやさしい筋肉学

筋トレの間隔を短くしたほうが筋肉は太くなる?

第59回 トレーニングの容量を高める(3)

 コーチング・クリニック(ベースボール・マガジン社)

容量を高めるためのトレーニング法

 私の研究グループでも、成長ホルモンの分泌を増やすための処方をいくつか試してみました。すると、段階的に負荷を下げながらオールアウト(*)に追い込んでいくディセンディング法(ドロップセット法)などが、成長ホルモンを強く分泌させることがわかりました。これを続けた結果、長期的な筋肥大効果が大きくなることも確かめています。

 ディセンディング法は、ほとんどノーインターバルで回数を重ねていくので、1セットの容量(ボリューム)も大きくなります。それによって筋肉が肥大するわけです。

 ヘビーなトレーニングを数セット行った後、最後に負荷を50%まで下げて30回程度の高回数のセットを追加するという方法をホリスティック法といいます。また、負荷が上がらなくなったところで半分の可動範囲だけで続ける方法をワン・アンド・ハーフメソッドといいます(アーノルド・シュワルツェネッガーが好んで用いたことでも知られています)。いずれも通常のトレーニングに、オールアウトまで追い込むという要素が加わるので、やはりトレーニングの容量が大きくなり、長期的な筋肥大効果も高くなります。同時に、トレーニング後の成長ホルモンの分泌が増えることもわかっています。

 複数の種目を組み合わせる「セット法」を利用して容量を高める方法もあります。「フラッシングセット法」(この呼び方は最近あまり使われませんが)は、同系統の種目をノーインターバルで交互に続けていくやり方。例えばバーベルカールを行った後、少し負荷の軽いダンベルを使ってカールを続けます。それが終わったら、またバーベルカールに戻り、さらにダンベルカールを行います。

 複合関節動作のベンチプレスと、単関節動作のペックデックフライを交互に行うというのも、フラッシングセット法の範疇です。種目は少し変わりますが、同じ筋肉をターゲットにしているので、短時間で筋肉がオールアウトに追い込まれることになります。ちなみにフラッシングとは「充血」という意味。つまり、筋肉のパンプアップ(かつては日本でも、パンプアップは「血がたまる」という言い方をされていました)を目的として考案された方法です。このときも成長ホルモンの分泌は増えています。

通常のセット法よりも、ホリスティック法、ディセンディング法を行った後のほうが、成長ホルモンの分泌ははるかに増加する
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*オールアウトとは、筋肉を限界まで使った状態のことをいう

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