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“筋肉博士”石井直方のやさしい筋肉学

筋力もパワーも持久力もつく…そんな万能トレーニングはない!

第50回 特異性の原則

 コーチング・クリニック(ベースボール・マガジン社)

“筋肉博士”石井直方先生(東京大学教授)が、筋肉のメカニズムや機能を毎回わかりやすく解説していきます。新しいトレーニング法や筋トレのやり方が紹介されると、マスコミなどが「これだけやっていればOK」などと喧伝することがあります。しかし、実際には、一つのトレーニングで、筋力もパワーも持久力もつくなどという“万能なトレーニング”はないのだそうです。

1つのトレーニングでは1つの効果しか上がらない

 トレーニングの教科書には、古くから「特異性の原則」というものが書いてあります。これは、あるトレーニングを行った場合、そのトレーニングに対しての効果しか上げることができないということ。つまり、トレーニングの刺激には特異性があるという原則です。

 筋持久力を高めるトレーニングを行えば筋持久力は高まりますが、筋力やパワーは向上しません。筋力やパワーのトレーニングであれば、筋持久力の向上は期待しないほうがいいということになります。

オリンピックのスプリンターが、マラソンでもメダルを取ることは考えられない。両極端の能力をトップレベルにもっていくことは不可能に近い。(©ammentorp-123rf)
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 ところが、そうした特異性の原則の打破を期待する声は、いつの時代にもあります。筋力もつく、パワーもつく、筋持久力もつく、そんな万能薬のようなトレーニングがあるのではないかと。しかし、そうしたトレーニングの出現は、生理学的に見ても考えにくいことなのです。

 例えば、スプリント能力と全身持久性というのは両極端な能力になります。ですから、オリンピックのスプリンターは、マラソンでトップの成績を収めることはできません。逆にマラソンランナーが100mを全力で走っても、一般の人よりは速いかもしれませんが、トップレベルには遠く及びません

 このように全身の生理機能をすべてトップにもっていくことは、非常に困難なのです。

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