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大腸がん検診で「陽性」と判定されたら

便潜血検査「陽性」=「がん」ではない

 北澤 京子=医療ジャーナリスト

 7月に、日本人間ドック学会主催の市民公開講座に参加させていただく機会がありました。市民向けの講座といっても、単に「人間ドックを受けましょう」と呼びかけるだけではありません。講座のテーマは「がん検診を知ろう-あなたが主人公となるために-」でした。

 この講座の会場では、大腸がん検診を受けた人にインタビューをして、その結果をまとめて紹介する活動を行っているディペックス・ジャパンが紹介されました。便潜血検査(便に血液が混じっていないかを調べる)を受けたけれど、その意味が理解できていなかったという人、便潜血検査で陽性と言われたけれど痔のせいだと思って気にしなかった人など、様々な体験を視聴することができます。ご関心のある方はぜひウェブサイトをご覧ください。

病気がなくても検査陽性?

大腸がん検診で「陽性」と判定されたら…(Andriy Popov/123RF.com)

 大腸がん検診では、便潜血検査を行います。大腸にがんやポリープなどがあれば出血することがあるためです。血液の量が基準より多ければ陽性、少なければ陰性と判定されます。

 ですが、便潜血検査で陽性と判定されても、それだけでは「がん」の診断にはなりません(診断のためには、さらに詳しい検査を受ける必要があります)。つまり、便潜血検査で陽性と判定される人の中には、「便潜血検査が陽性で、実際にがん」の人と「便潜血検査が陽性でも、実際にはがんではない」人の両方がいるわけです。前者を「真陽性(true positive)」、後者を「偽陽性(false positive)」と言います。

 逆に、便潜血検査で陰性と判定されても、それだけでは「がんではない」ことの診断にはなりません。「陽性」の場合と同様に、便潜血検査「陰性」と判定される人の中には、「便潜血検査が陰性で、実際にがんではない」つまり「真陰性(true negative)」の人と、「便潜血検査が陰性でも実際にはがん」つまり「偽陰性(false negative)」の人の両方がいます。以上の4種類を、以前の記事(「病院に行く? それとも市販薬で済ます?」)に紹介した「2×2表」で表すと、下のようになります。

 便潜血検査に限らず、一般に、検査の能力は「感度」と「特異度」の2種類で表されます。感度とは、「病気がある人のうち、検査陽性の人の割合」、特異度とは、「病気がない人のうち、検査陰性の人の割合」と定義されています。式で書くと以下です。

感度(%)
=(真陽性の人)÷(病気ありの人[真陽性+偽陰性])×100

特異度(%)
=(真陰性の人)÷(病気なしの人[偽陽性+真陰性])×100

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