日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > からだケア  > 自分のこころのトリセツ  > 「責任が重たく感じられるとき」こんなときどうする?
印刷

自分のこころのトリセツ

「責任が重たく感じられるとき」こんなときどうする?

人は疲れると責任ある立場から降りたくなる

 下園 壮太=メンタルレスキュー・インストラクター

「責任」は受け取る人のコンディション次第で重さが変わってきます。責任から逃れたくなるのは、エネルギーが落ちた人にとっては当たり前のことなのです。自分の役割に過剰に責任を感じ始め、責任から逃れたくなったら、疲れてしまったサインなのかもしれないと冷静に受け止めてほしいと思います。

「責任を持つ」ということは、「責任をとる」ということ。結果が悪かった場合は、周囲から非難され、攻撃される。集団からの追放など、本能的な恐怖心がついて回ります(©alphaspirit-Fotolia.com)

 できれば人の上に立ちたくないし、責任を背負うのは苦手…。そんな気持ちを口にすると、社会では「責任逃れ」「無責任」と批判されることがあります。でも、弱っているときほど、人は責任から逃れたくなるものなのです。

 仕事や人間関係にトラブルが生じると、必ずといっていいほど始まるのが「責任の押し付け合い」です。誰がミスをしたのか、そもそも誰が責任をとるべきなのか、といったやりとりを見ると「責任なんて、背負いたくない」と思ってしまいますね。

 責任は、受け取る人のコンディション次第で“重さ”が変わることをご存じですか? 心身ともにパワーに満ちているときに責任を与えられると、自分の能力が評価される絶好のチャンス、と受けいれることができます。「責任」と「自信」がぴたりと一致していると、ものごとも、たいていはスムーズに運びます。

 ところが、心身のエネルギーが低下した人にとっては、責任がものすごく負担になるのです。「うつ病は自信をなくす病気」と言いましたが、自信をなくしているときには、責任が現実以上に重たく感じられてしまいます。

 責任とは、そもそも人にとってどんな意味を持つものでしょう。まず言えるのは、たくさんのエネルギーを必要とするものだということ。与えられた仕事を行うだけでもエネルギーがいるのに、そこに責任が加わると、「良い結果を出すこと」が求められます。良い結果を導くための情報収集、悪い結果を出さないための対策などに、さらなるエネルギーを動員することになります。

 加えて、心理的負担も増します。「責任を持つ」ということは、「責任をとる」ということ。結果が悪かった場合は、周囲から非難され、攻撃される。場合によってはその集団から追放される、という本能的な恐怖心もついて回るわけです。

ピンチのときに、人は責任から逃れたくなる

 もちろん、元気なときなら「ま、なんとかなるだろう」で軽くこなせるかもしれません。ところが、疲労や不安が重なり心身のエネルギーが低下すると、仕事を遂行するための集中力が落ち始めます。

 同時にふくらむのが「非難されるかも」という恐怖心。心はちぢこまり、本来の力が発揮できなくなる、という負のループにはまりこみます。

 最終的には「うまくいかないのは、すべて私がダメなせい」という自責感、無力感でいっぱいになる。まさにこれが、うつの状態ですね。

 うつのときに、人は発作的に会社を辞めたり離婚をしたくなったりするものですが、これは、本人が責任を現実以上にふくらませ、抱え込んでしまっているからです。自分がいるせいでこの仕事がダメになる、自分がいると配偶者や家族を不幸にしてしまう、あるいは、こんな自分は見捨てられる。だから、自分から「切ってしまいたく」なるのです。

 ピンチのときにダメになってしまうのは当たり前のことです。責任から逃れたくなるのは、エネルギーが落ちた人にとっては当たり前のことなのです。

1/2 page

最後へ

次へ

BACK NUMBERバックナンバー

バックナンバーをもっと見る

RELATED ARTICLES関連する記事

からだケアカテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • つらい筋トレ不要? 効率的に「お腹を凹ませる」トレーニング

    薄着の季節になると、何かと気になる“お腹ぽっこり”。短期間で何とか解消したい!と思う人は多いだろう。しかし、スポーツジムでしっかり運動するのはつらいし、運動する時間を確保するのも大変だ。そこで、今回のテーマ別特集では、手軽に実践できる「ドローイン」と「猫背姿勢の改善」で“ぽっこりお腹”を解消していこう。

  • 突然死を招く「高血圧」 “少し高め”でも放置は危険!

    日本人の40代男性の約3人に1人、50代男性では約3人に2人が該当するといわれ、女性でも更年期以降に増加する「高血圧」。「少し高いだけだから」と思って対策を先延ばしにしていると、血管の老化が進み、脳卒中や心筋梗塞などの命にかかわる合併症を引き起こすほか、ヒートショックによる突然死などの原因にもなる。

  • 長年の悩み「腰が痛い」を解決する

    男女とも非常に多くの人が悩むのが「腰痛」だ。ぎっくり腰のように、痛みは強いが原因が分かりやすいものは対策しやすいが、問題なのは原因がはっきりしない、「なんだか知らないけど、いつの間にか…」始まってしまう慢性腰痛。長年にわたって悩む人も少なくない。だが、この10年で腰痛治療は大きく変わった。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間
明日は変えられる。 提供:アステラス製薬

NIKKEICopyright © 2018 Nikkei Inc. All rights reserved.