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幸福薬局・幸井俊高の しあわせ漢方

「腹痛」に効く漢方

漢方薬で体質を強化して、慢性的に繰り返す腹痛に対処する

 幸井俊高=薬石花房 幸福薬局代表・薬剤師

腹痛には、飲食の不摂生やおなかの冷えなど、原因がわかりやすいものもありますが、困るのは、食事の不摂生などには関係なく慢性的に繰り返す腹痛です。ストレスや消化器系の機能低下により発生します。幸福薬局の薬剤師、幸井俊高さんは、「漢方では、五臓の脾、胃、肝の機能が失調すると、正常な消化吸収機能が乱れ、腹痛などの症状が生じると考えます。漢方薬でこれらの臓腑の機能を正常化することにより腹痛の治療をしていきます。慢性的に繰り返す腹痛に効果があります」と話します。

Aさん(男性、39歳)
「ストレスや緊張で、すぐおなかが痛くなります。ガスがたまりやすく、よく下腹部が張ります」

食事の不摂生やおなかの冷えなどでも腹痛は起こりますが、困るのは不摂生などには関係なく慢性的に繰り返す腹痛です。(c)Brian Jackson-123rf

 Aさんの腹痛は、張った感じの痛み方をします。痛みは状況によって強くなったり和らいだりします。排ガスやげっぷで一時的に楽になります。舌をみると、紅色をしています。

 おなかは、さまざまなことが引き金となって、痛くなります。今回は主に下腹部の消化器系の腹痛について見ていきます。上腹部の胃痛や、尿路系、婦人科系の腹痛については、別の機会に譲ります。

 腹痛の原因には、わかりやすいものもあります。例えば、飲食の不摂生や、おなかの冷えなどです。脂っこいものや、甘くてこってりしたもの、辛いもの、刺激物のとりすぎや、新鮮でなく不潔なもの、冷たいものの食べすぎや飲みすぎをすると、体内で湿邪、熱邪、寒邪などの病邪が生まれ、腹痛が生じます。病邪とは、外界から人体に侵入して病変の原因となるものを指します。湿邪、熱邪、寒邪は、それぞれ自然界の潮湿(湿っぽいこと)、火熱、寒冷により生じる現象に似た症状を引き起こす病邪のことです。

 一方で、Aさんのように、食生活には問題がなくても、おなかが痛くなることもよくあります。消化器系の機能が低下したり、ストレスがかかったりして発生する腹痛です。

 このように食事の不摂生などには関係なく慢性的に繰り返す腹痛は、漢方薬で体質を強化していくことにより、頻度や痛みが軽減していきます

腹痛と関係が深いのは脾胃や肝の機能失調

 漢方では、人体を五臓六腑(臓腑)という機能的単位に分類して捉えています。内臓だけでなく、すべての組織や器官はいずれかの臓腑に所属します。そして腹痛と関係が深い胃腸の機能は五臓のひとつである脾(ひ)と六腑のひとつである胃に、またストレスに対する感受性は五臓のひとつである肝(かん)に深く関係しています。

 飲食物の消化吸収は、脾と胃の相互作用により行われます。まず胃は、飲食物を受け入れ(受納)、消化し(腐熟)、食べたものを人体に有用な形(清)に変化させてそれを脾に渡し、残りのかす(濁)を下の小腸・大腸に降ろします(降濁)。脾は、清を吸収して肺に持ち上げ(昇清)、気血を生成し、全身に輸送します(運化)。

 一方、肝は、からだの諸機能を調節し、情緒を安定させる機能(疏泄:そせつ)を持ちます。自律神経系や情緒の安定と深い関係があります。脾胃の消化吸収機能も、肝が調節をしています。

 これら脾、胃、肝の機能が失調すると、正常な消化吸収機能が乱れ、腹痛などの症状が生じます。そこで漢方では、これらの臓腑の機能を正常化することにより、腹痛の治療をしていきます。とくに慢性的に繰り返す腹痛に効果があります。

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