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幸福薬局・幸井俊高の しあわせ漢方

夏バテ・熱中症に効く漢方

「暑さ」と「湿度」に負けない体を漢方で作る

 幸井俊高=薬石花房 幸福薬局代表・薬剤師

蒸し暑い日が続くと、だるさや疲れがなかなか抜けにくくなります。「夏バテや熱中症といった夏の不調は、外気の暑さと湿気が原因です」と幸福薬局の幸井俊高さんは話します。暑さが本格化する前に漢方薬を使用すれば、夏バテや熱中症の予防にもなるといいます。

Aさん(男性、45歳)
「熱帯夜でぐっすり眠れず、夏バテ気味です。体が重だるく、食欲がありません。痩せてきたのではないかと家族が心配しています」

 Aさんにとって、昨年は大阪に転勤してから迎えた初めての夏。これまで暮らしてきた札幌とは比べものにならない蒸し暑さが、体に応えたといいます。便が軟らかめで、よく下痢をすると話していました。舌には白い舌苔(ぜったい)がべっとりと付着していました。

 夏バテは元来、残暑の頃から秋口にかけて、“夏の疲れ”がたまった時期によくみられる症状でした。しかし今では、冷房の使いすぎや運動不足、気候変動により、夏が本格化する前の6、7月から夏バテを起こす人も増えています。

 蒸し暑い日が続くと、体のだるさや疲れ、食欲不振など、夏バテ特有の症状が表れます。長期化すると、下痢、めまい、頭痛などの症状が伴うこともあります。

 適度に冷房を使い、暑さを凌ぐことは大切ですが、過度に室内を冷やすと外気との温度差が大きくなりがちです。すると、交感神経と副交感神経を切り替える自律神経のバランスが崩れやすくなり、体調不良の元となります。

 暑さを凌ぐために、冷たい飲食物で涼をとる人も多いかもしれませんが、こうしたものの食べ過ぎは胃腸機能の低下につながるとされています。また、自律神経のバランスが崩れると、動悸や息切れが起こり、夏バテはますます悪化していくと考えられています。暑さや湿度に対する体の対応能力が下がってしまうために、厳しい暑さに耐え切れず、熱中症になることも少なくありません。

夏バテの原因は夏特有の「暑邪」

日本の夏は、体に「暑さ」と「湿度」の影響をもたらします。
日本の夏は、体に「暑さ」と「湿度」の影響をもたらします。(©tomwang-123rf)

 私たちは自然界の生き物、いわば“ナマモノ”です。したがって温度や湿度といった環境の影響を大いに受けます。例えば、空気が乾燥する秋になると皮膚やのどが乾燥しますし、寒い冬には手足が冷えます。そして夏には、湿気を帯びた暑さの影響を受けます。

 このように、体調に影響を与える自然界の要因を、中医学では六気(ろっき)と呼んでいます。風・寒・湿・熱(火)・暑・燥の6つです。普段、私たちは六気の中で上手に暮らしています。例えば暑いときには汗をかいて体温を下げて環境に順応しようとします。ところが、ここ数年の酷暑のように暑さが度を超すと、体調不良を引き起しやすくなるのです。

 これまでおとなしかった六気が異常を呈して、健康を揺るがす原因(病邪)になると、六淫(ろくいん)と呼びます。具体的には、風邪(ふうじゃ)、寒邪(かんじゃ)、湿邪(しつじゃ)、熱邪(ねつじゃ、火邪)、暑邪(しょじゃ)、燥邪(そうじゃ)で、そのうち夏の暑さで体調を崩すのは、「暑邪」が原因です。

 暑邪は、夏の炎暑がもたらす体の中の過剰な熱(熱邪)によるものですが、高温多湿の日本では、過剰な湿気(湿邪)による症状も伴います。熱邪は、発熱、充血、炎症、口渇、さらに、いらいら、不眠、多汗などの症状を人にもたらします。一方、湿邪は、重だるさ、むくみ、胃腸機能の低下などの症状も引き起こします。

 漢方では、暑邪そのものを体内から除去したり、暑邪によって生じた証を改善したりすることにより、夏の体調不良を解消していきます。

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