日本経済新聞 関連サイト

ようこそ ゲスト様

日経 Gooday

ホーム  > 医療・予防  > ベテランドクターが教える 上手な医者のかかりかた  > 「とりあえず大学病院」はナンセンス!?  > 2ページ
印刷

ベテランドクターが教える 上手な医者のかかりかた

「とりあえず大学病院」はナンセンス!?

知っておこう! 大学病院の良いところ・悪いところ

 橋口玲子=緑蔭診療所医師

大学病院は医師の養成機関

 大学病院と呼ばれている医学部や医科大学の付属病院は、医師の養成機関であり、専門分野の研究機関です。

 そこでは、研修医や診療経験の浅い医師が、教授など医学部の教員やベテラン医師から手技を習ったり、経験を積むために在籍しています。最初に患者の話を聞き、以降の診療方針を考えなくてはならない「初診」を研修医が担当することはあまりありませんが、教授や准教授だけでなく、助教や卒業後5年くらいの若手の医師が担当することもあります。

 また、特定分野の病気の治療で“権威”と呼ばれる教授は、研究者でもあります。もちろん教授は一般的な診療もできますが、基本的には特定の分野について専門的に(狭く、深く)研究している医師たちです。ですので、ちょっとした症状で教授の診察を受けるのは、ミスマッチになりやすいのです。

3時間待ちの3分診療には理由がある

 大学病院での診療は、「3時間待ちの3分診療」とよく例えられます。

 予約をしていても、半日は待たされるのが当たり前。これは、患者の絶対数が多いためです。ようやく診察となっても、医師が電子カルテに入力しながら、一言、二言説明して終わり…。そんな診療が大多数であることは憂うべき状況なのですが、医者の側も「患者にゆっくりと説明し、電子カルテへの入力は後で」なんてのんきなことを言っていると、仕事が終わらなくなってしまうのが現実です。

 軽い症状でも「大学病院で診てもらえば安心」と、患者が集中することが、病院で働く医師の過重労働の一因になっています。このため、大学病院ではかかりつけ医からの診療情報提供書(いわゆる紹介状)を持った患者さんのみを診療する、という基本姿勢をとっています。診療情報提供書なしで診てもらいたいという場合は、初診料が割高になります。

入院しても気が休まらない?

 また、入院治療が必要となった場合にも「大学病院」にこだわる人がいます。しかし、どんな場合でも大学病院がいいとは限りません。

 たとえば心不全のために大学病院で入院治療を受けたことのある方が肺炎になったとします。肺炎は軽いが持病もあるので入院して治療しましょうという場合、大学病院から別の病院を紹介されることがあります。肺炎の治療や心不全の経過観察は、一般的に、どこに入院しても、受けられる医療水準は大きくは変わらないからです。紹介先の病院の医師も、その多くは大学病院などで修行経験を積んできたはずです。

大学病院の短所 まとめ

  • 大学病院だからといって「名医」にかかれるわけではない
  • 待ち時間が長く、診療時間が短いことが多い
  • 入院中、落ち着いて過ごしにくい

 大学病院は急性期や重症の患者さんを扱うのが目的の医療機関ですから、夜中でも人が走り回り、ざわざわして全然気が休まらない、ということがよくあります。患者さんがゆっくり過ごせることを優先するなら、自宅から近く、家族が面会に通いやすく、こぢんまりとした規模の病院のほうがはるかに快適だといえるでしょう。

BACK NUMBERバックナンバー

バックナンバーをもっと見る

RELATED ARTICLES関連する記事

医療・予防カテゴリの記事

カテゴリ記事をもっと見る

FEATURES of THEMEテーマ別特集

  • 突然死を招く「高血圧」 “少し高め”でも放置は危険!

    日本人の40代男性の約3人に1人、50代男性では約3人に2人が該当するといわれ、女性でも更年期以降に増加する「高血圧」。「少し高いだけだから」と思って対策を先延ばしにしていると、血管の老化が進み、脳卒中や心筋梗塞などの命にかかわる合併症を引き起こすほか、ヒートショックによる突然死などの原因にもなる。高血圧はなぜ怖いのか。そして、どうすれば血圧は下がるのか。本特集で最新情報をアップデートしておこう。

  • 長年の悩み「腰が痛い」を解決する

    男女とも非常に多くの人が悩むのが「腰痛」だ。ぎっくり腰のように、痛みは強いが原因が分かりやすいものは対策しやすいが、問題なのは原因がはっきりしない、「なんだか知らないけど、いつの間にか…」始まってしまう慢性腰痛。長年にわたって悩む人も少なくない。だが、この10年で腰痛治療は大きく変わった。

  • 痛風・尿酸値の「そこが知りたい」

    多くの男性が気にする「痛風」、そして「尿酸値」。「プリン体を抑えた発泡酒などを選べばいい」「魚卵、レバーはダメ」など、いろいろな“常識”が知られているが、これらの常識がすべて正しいわけではない。

テーマ別特集をもっと見る

スポーツ・エクササイズSPORTS

記事一覧をもっと見る

ダイエット・食生活DIETARY HABITS

記事一覧をもっと見る

からだケアBODY CARE

記事一覧をもっと見る

医療・予防MEDICAL CARE

記事一覧をもっと見る

「日経Goodayマイドクター会員(有料)」に会員登録すると...

  • 1オリジナルの鍵つき記事鍵つき記事がすべて読める!
  • 2医療専門家に電話相談できる!(24時間365日)
  • 3信頼できる名医の受診をサポート!※連続して180日以上ご利用の方限定

お知らせINFORMATION

SNS

日経グッデイをフォローして、
最新情報をチェック!

RSS

人気記事ランキングRANKING

  • 現在
  • 週間
  • 月間
明日は変えられる。 提供:アステラス製薬

NIKKEICopyright © 2018 Nikkei Inc. All rights reserved.