日経グッデイ

石原良純の「日々是好転!ときどきカラダ予報」

「飲みすぎたかな」と反省しつつ人間ドックを受診

第16回…正月はスキー、温泉、日本酒三昧、果たして人間ドックの結果は

 石原良純

テレビ界きっての多趣味人で、博識の石原良純さん。50代で人生により磨きをかける日々の中で感じている、カラダのこと、天気のこと、そしてニッポンのこと。何事も前向きに生きれば、日々是好転! 年末年始は、学生時代にお世話になった志賀高原・熊の湯温泉でスキーと温泉を堪能した石原さん。「遊び過ぎたか、飲み過ぎたかな」…と少し反省しつつ、1月15日に二年ぶりの人間ドックを受けました。

季節はずれの大雪は、暖冬だから?

 積もった雪は防音壁の役目を果たす。寝床で街のただならぬ静けさに気付いた僕は、もしやと思った。

 「ウヮーッ、本当に積もっている」

 窓のブラインドを少し開け、未だ明けやらぬ暗闇の街に目を凝らす。僕は、思わず声を上げた。

週明けの1月18日の月曜日の朝、窓を開けたら東京は一面の銀世界だった。
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 週末の天気予報は、雪への警戒を呼びかけていた。でも、日本列島の南の海上を進むいわゆる南岸低気圧に伴う、首都圏の雪の予想はとても難しい

 低気圧が岸に近づき過ぎて西から東へと進めば、南から暖かい空気が入って雨になる。低気圧が岸から遠くを進めば、そもそも雪雲が岸にかかることはない。低気圧の中心が八丈島と鳥島の間を通過すると、関東地方がまとまった雪になると解説される。

 さらに、上空の寒気の状況や雨の降り方によっても変わってくる。雨になるのか、雪になるのか、それとも大雪になるのか。今の予報技術では、常に答えが出るとは限らない。

 雪の目安とされるのが、地上気温2度。2度より高ければ雨になり、低ければ雪となる。月曜日の最低気温の予想が2度だったから悩ましい。予報では傘のマークと雪だるまのマークが順番を争って並んでいた。

 そんなやっかいな南岸低気圧の予報も、日進月歩、改善されていくのは間違いない。それよりも問題なのは、この時期になんでウロウロと低気圧が日本の南の海上を進んでくるのか、ということだ。

 温帯低気圧は、暖かい空気と冷たい空気の境目に発生する。性質の異なる二つの空気をかき混ぜて均一化させる、いわば天然のファンだと思えばいい。だから、日本列島がしっかりと冬の空気に覆われていれば、そんな巨大な扇風機は日本付近にやって来ない。

 寒さが柔らぎ、ようやく春の足音が聞こえる季節になってこそ、南岸低気圧はやって来るべきなのだ。季節はずれの大雪は、暖冬の冬だからこそ。真っ白な雪に覆われた街は好きだが、その一方で“異常気象”、“気候変動”、“地球温暖化”などという言葉が、頭をよぎってしまう。

記録的な雪不足だったけど、元旦はなんとかスキーを楽しめた

 この正月休みに出かけた志賀高原は、記録的な雪不足に見舞われていた。例年ならば一面の銀世界のはずが、熊笹の緑のジュータンや凍結しない池の青白い水面が山のあちらこちらに顔を覗かせていた。

今年の雪不足は深刻だ。本州の多くのスキー場が正月営業を断念していた。僕の本拠地、『熊の湯スキー場』のゲレンデは全面滑走可能だったが、木々の緑があちらこちらに顔を覗かせていた。
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 それでも、志賀の山々は奥が深い。本州の多くのスキー場が正月営業を断念していたのに比べれば幸せだ。ことに、僕の本拠地、『熊の湯スキー場』は志賀高原の奥座敷。ゲレンデは全面滑走可。深々と雪降る大晦日を迎え、元日には新雪滑走を楽しめた。

 その上、『熊の湯』にはその名のとおり温泉が湧く。それも、飛びきり上等の硫黄泉だ。「玉子が腐ったような」と臭いを嫌がる人もたしかにいるが、一度、慣れてしまえばこんなに素敵なお湯はない。

 『熊の湯ホテル』の大浴場は、屋外かと思うほど寒さが裸身にしみる。密閉空間にすると、温泉のガス性分で目まいを起こしてしまうというから仕方ない。見れば蛇口の金具は、全て湯気の強いアルカリ性分で黒く腐蝕している。

 ザッと掛け湯をすると、ヒェッと飛び上がるほど湯は熱い。冷えた体のせいもあるが、湯そのものもかなり熱い。そこで湯舟にツマ先を尖らせてソーッと体を沈めてゆく。肌のヒリヒリが全身にまとわり付いて、やっとお尻が湯舟の底に着いたなら徐々に体の力を抜いてゆく。フーッと一つ、深く息が吸える頃には、すっかり体がお湯になじんで、臭いも熱さも気にならない。

スキーの後は、冷えたカラダを温泉で体を癒す。「卵が腐ったような」臭いは強烈だけど、こんなに素敵は温泉はない。風呂から上がっても、湯冷めしないのも魅力だ。

 「♪ババンバ、バンバンバン♪」と鼻歌の一つも口ずさめば、それこそ雫が天井からポタリと落ちてくる。

 風呂から上がっても、一旦、暖まった体が決して湯冷めしないのもこの硫黄泉の大きな魅力の一つだ。ポカポカ、ポカポカ、体の奥からいつまでも心地良い熱気が湧いてくる。

二年ぶりに人間ドック、果たして結果は…

 風呂から上がったら、僕の大好きな旅館飯。刺身、焼物、天ぷらとご馳走がズラリとテーブルに並ぶ。どれから食べようか、迷い箸は行儀が悪いが、そこが温泉宿の夕食の楽しみというものだ。

大好きな旅館飯に合わせるのは、地元酒造の『縁喜』。この緑のガラスの小瓶は、実は一合入っていない。6本飲んでも、自ら定める日本酒の危険水域「五合」に達しない。
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 お供はもちろん、地元酒造の『縁喜』。ひとりで燗酒を5本、6本と空けても僕は気にしない。なぜなら緑のガラスの小瓶が、実は、一合入っていないことに先シーズン気がついた。6本飲んでも0.8×6=4.8合。自ら定める日本酒の危険水域、五合に達していないからギリギリ・セーフ

 遊び過ぎたかな、飲み過ぎたかな、この正月は。でも、大丈夫。1月15日にちゃんと二年ぶりの人間ドックを受けました

 結果はまだ見ていないけれど、誕生日に受けた人間ドックで悪い結果はでないでしょう。

石原良純(いしはら よしずみ)
俳優・気象予報士
石原良純(いしはら よしずみ) 1962年1月15日生まれ。神奈川県逗子市出身。慶応義塾大学経済学部卒。テレビ、舞台、映画など幅広く活躍。趣味はマラソン。自宅から10キロ先の所属事務所まで走って通うことも。