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医学博士 大西睦子のそれって本当? 食・医療・健康のナゾ

「女性の求める男らしさ」って何でしょう?

米国でテストステロンの乱用が社会問題に

 大西睦子

食、医療など“健康”にまつわる情報は日々更新され、あふれています。この連載では、現在米国ボストン在住の大西睦子氏が、ハーバード大学における食事や遺伝子と病気に関する基礎研究の経験、論文や米国での状況などを交えながら、健康や医療に関するさまざまな疑問や話題を、グローバルな視点で解説していきます。
今回は、生物学的に見た“男らしさ”と女性が求める“男らしさ”について。

テストステロンと男らしさ

テストステロンが男を力強くする(©elwynn/123RF.com)

 モテる男の条件に「男らしさ」が挙げられることは、米国も日本も変わらない印象があります。

 この男らしさを生物学的に説明する際、登場するのが「テストステロン」です。これは男性ホルモンの一種で、闘争意欲、肉体的な強さ、野望のある自信に満ちた男らしさを作り、男性の2次性徴や性欲、骨格・筋肉増強を促します。このホルモン、男性は睾丸から分泌され、女性も男性と比較するとはるかに低い量ながら、卵巣や副腎から分泌されています。

 さてこのテストステロン、従来は攻撃的で反社会的な行動を起こしやすいと考えられてきましたが、最近になって、向社会的行動を促進したり、利己的な行動を減らす作用も報告されています。人間は高い社会的地位を得るために、状況に応じて攻撃的にも社会的にもなることを求められ、ホルモンはそれを増進する作用があるということが理解できますね。

 加えてドイツのボン大学の研究者らは、テストステロンが、嘘をつかず、正々堂々とプライドを持って行動するための、鍵となるホルモンの一つだという報告もしました。

 一般にテストステロンの分泌量は、20歳代でピークを迎え、年を重ねるとともに減りますが、個人差もかなりあるようです。テストステロンの分泌量が低くなると、性欲の喪失、筋力低下、うつ病や疲労感などが出現します。

テストステロン補充療法の市場が拡大する米国

 加齢に伴うテストステロンの低下による様々な症状は、late-onset hypogonadism=LOH〈ロウ〉症候群と呼ばれ(米国では一般に、low testosterone=Low-Tともいいます)、その治療のために、テストステロン補充療法があります。これまでの補充治療は皮膚パッチ、短時間作用型注射製剤、ジェルでした。

 Reutersによると、米国では、2012年の市場リーダー、AbbVie社の「AndroGel」の売り上げ高は約12億ドルで、テストステロン補充療法の市場は、年々拡大しています。

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