今年は例年より桜の開花が早く、都内では既に新緑が顔をのぞかせています。4月に入って心機一転、新たな仕事に臨まれている方もいるでしょうし、お子さんの進学などでほっと一息ついている方も多いのではないでしょうか。
環境の変化が多い春は、心身ともに調子を崩しやすくなります。大きな変化に適応しきれず、気分が落ち込んでしまう“五月病”を防ぐためにも、自身の状態を観察しながら、気分転換にランニングを上手に取り入れてくださいね。
さて前回(「有森裕子 平昌五輪と東京マラソン、日本選手の大活躍に拍手!」)は、韓国で開催された平昌冬季五輪で活躍したメダリストや、東京マラソン2018で男子マラソンの日本記録を樹立した設楽悠太選手(Honda)の話題を取り上げました。
今回は、こうした大きな大会で日本人選手が活躍した後によく出てくる、市民ランナーの「模倣」について考えてみたいと思います。

トップアスリートと自分は違うという意識を持つ
メダリストや、大記録を作った選手が登場すると必ず起こるのが、“市民ランナーによる模倣”です。例えば、設楽選手は「30km以上の距離走を行わない」と公言しています。すると、これをうのみにして「自分も30km以上の距離走を行わない」と、トレーニングの方法をまねする市民ランナーが必ず出てきます。
設楽選手は、駅伝やハーフマラソンなどのレースに頻繁に参戦して結果を出しています。スピードトレーニングとしてレースに臨んでおり、これが自分を追い込む練習になっているわけです。